DISC REVIEW
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今作は、昨年2020年にリリースされた8thアルバム『A Celebration Of Endings』と対になるような作品。前作では、その前の作品『Ellipsis』(2016年)で見せた実験性や一筋縄ではいかないサウンドを下敷きに、バンドの持ち味を生かした王道感のあるロックを展開した。今作は、そんな前作を受けてさらに、BIFFY CLYROらしい、スケール感のあるロック・サウンドへと突き進んでいる。特に、ミドル・テンポのナンバーはドラマチックで感動的とも言える仕上がりだ。さらに、今作は前作のライヴ盤を含めた2枚組の構成となっており、ライヴで完成される彼らのスタジアム・ロックや、対になる2タイトルをまとめて楽しむ意味でも価値のある作品だ。 山本 真由