DISC REVIEW
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1987年結成、アイルランドが誇るペイガン~ブラック・メタル・バンドの大ベテランとして知られるPRIMORDIALのフロントマン、A.A. NemtheangaことAlan Averillがベースとヴォーカルを務める別バンドによる3rdアルバム。オカルティックな世界観を標榜し、重々しいドゥーム・メタルを軸としながらも、オーセンティックなハード・ロック風のフレーズやロックンロール的な疾走、メロディックな要素を盛り込んだエピックな展開も見せ、ひと筋縄ではいかないサウンドが実に興味深い仕上がりとなっている。8分や10分を超える長尺曲もあるが、練り上げられたバンド・アンサンブルで構成されたメリハリのある楽曲展開のおかげで、退屈することなく聴き通せるはずだ。 井上 光一