DISC REVIEW
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2008年にフランスで結成されたヘヴィ・メタル・バンドの1stアルバム。モダン・メタルの重厚なグルーヴをベースに、NWOBHMに影響を受けたクラシカルなツイン・リード、メロデス由来のリフ・ワーク......といった要素はTRIVIUMやBFMVあたりを髣髴とさせる。そこにパワー・メタルのような朗々としたクリーン・ヴォーカルや、タイプの異なるスクリーム、リズム・チェンジを駆使した壮大な展開を組み合わせたことで、独自のサウンドを構築している。やや間延びした部分もあるにはあるが、アンセミックな歌メロと疾走パートがキャッチーなTrack.2、ハード・ロック調のメロディから哀愁のギター・ソロを聴かせるTrack.6、11分超えの長尺曲など、1作目にしてポテンシャルの高さを提示している。 菅谷 透