DISC REVIEW
-
KATATONIA、WITCHERYなどで活動する実力派メンバーからなる、ストックホルム出身バンド LIKが3rdアルバムをドロップ。今作も過去作と同様、DISMEMBERやENTOMBEDといったスウェディッシュ・デス・メタルの偉大なる先達へのリスペクトに溢れた作風だ。HM-2系エフェクターを用いたモコモコの"Buzzsaw(丸鋸)"トーンで鳴らされるトレモロ・リフと、怒濤の激走を見せるスラッシュ・ビートが融合した、荒々しく暴力的なサウンドは破壊力抜群。他方で叙情的なフレーズも時折挟まれ、そのギャップも印象深い。Track.3、5などの重心を落とした楽曲もいいアクセントになっていて、全体を通して高い攻撃性が保たれている。日頃の鬱憤をなぎ倒すような、痛快な作品だ。 菅谷 透