DISC REVIEW
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9の数字を9個並べたバンド名"999999999"を掲げた彼ら。初の5曲入り音源はトータル・タイム7分台で終わる潔さ。冒頭を飾る「Get Down (intro)」はダブ風味のインスト・ナンバー。2曲目以降は激越極まりない怒濤のハードコアを連発。ソリッド且つシャープな音像に意識も覚醒する思いだ。とはいえ、ダビーな雰囲気や凝ったフレージング、グルーヴィなパートを盛り込み、楽曲に緩急をつけて惹きつける。一本調子に終わらず、ひと筋縄ではいかないアレンジ・センスは彼らの大きな魅力と言えるだろう。ラスト曲「Wake Up!」においてはNAPALM DEATHばりのグラインドコアをかます大暴れっぷり。バンドの核を濃縮させた熱くも深い聴き応えがある。 荒金 良介