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DISC REVIEW

Hollow

日本における知名度はまだまだではあるが、状況改善が期待できそうな1枚である。オーストラリアはメルボルン出身の5人組による、通算3枚目となる本作には、叙情的でクサめなギター・フレーズなどに、隠し切れぬ北欧メロデスへの憧憬を存分に感じさせつつ、ダウン・チューニングを駆使した現代的なポスト・ハードコア・サウンドも、ニューメタル的なグルーヴやメロディも、ソリッドでスラッシーなリフも織り交ぜた、今時の感性によるハイブリッドな楽曲群が収められている。それでいて、どこか懐かしさも漂う作風であるのが面白い。全14曲というボリュームで、若干どの曲も似たり寄ったりなのは気になるが、すでに10年以上のキャリアを持つバンドならではの安定感に裏打ちされた、高いクオリティを誇る作品だ。 井上 光一