DISC REVIEW
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フロリダ州タラハシー出身の5人組、MAYDAY PARADEの6thアルバム。タイトルは、彼らが10代のころ、廃墟となった病院で遊んでいた思い出から名付けられたとのこと。甘酸っぱくフレンドリーなメロディや、エモーショナルなサウンドに磨きをかけて、何か青春期に抱いていた夢を実現化するように力強くスケールアップした作品となった。長く制作を共にしてきたプロデューサーに加え、John Feldmann(GOLDFINGER/Vo/Gt)や Howard Bensonともタッグを組んだのは、より音のダイナミクスを引き出し、奥行きあるサウンドを目指してのことだろう。アグレッシヴな曲はもちろん、ストリングスやアコギなどの楽器構成でシンプルに歌心を立てた曲でも、ふくよかな表現でリスナーの想像力を刺激する。大人の味わいが濃い。 吉羽 さおり