DISC REVIEW
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ペンシルベニア出身のパンク・バンド、CAPTAIN, WE'RE SINKINGの3rdアルバム。インディー・ロックやフォーク・パンクのエッセンスを織り交ぜた、渋めのエモ・サウンドで、じっくり聴かせてくれる作品だ。派手さはないが、緩急のあるリズムや言葉を丁寧に拾い上げる素朴なメロディで、静かに感動を盛り上げる。ハードなナンバーでは時折スクリームも見せ、ソフトなナンバーでは囁くように語り掛ける、Bob Barnett(Vo/Gt)の少しハスキーなヴォーカルも楽曲の雰囲気にぴったり。流行り廃りとはまったく関係ないベクトルで奏でられる、ポップなパンク。日本にはなかなかないサウンドだなと思ったけれど、最近だとちょっとMONOEYESに同じ匂いを感じるかもしれない。 山本 真由