DISC REVIEW
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カナダ出身、DESPISED ICONや元BLIND WITNESSといったツワモノ揃いのメンバーを中心とする5人組による、最新作3rdアルバム。来日経験もあり、着実にキャリアを積み上げてきたバンドだが、本作でも基本路線から大きく外れることはなく、ダウン・チューニングを施した重厚且つ鋭いリフで構成されるタフなメタルコア・サウンドの中に、叙情ニュースクール的なギター・フレーズ、洒落っ気なしの限りなく男臭いメロディ・パートもふんだんに導入、自らの鳴らすべき音というものがはっきりした楽曲群は、どれも納得のクオリティである。ラップ風の歌唱やヒップホップ的なグルーヴにも挑戦しているが、良くも悪くもあか抜けない雰囲気が残っていて、それは欠点というよりは味のひとつであろう。 井上 光一