DISC REVIEW
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凶悪極まりないヘヴィネスの飽くなき探求、その最新形。シカゴ出身の4人組による通算5枚目のニュー・アルバムで、Sumerian Recordsに移籍後、初となる作品である。デビュー時から一貫して変わらない徹底的且つ容赦のないデスコア・サウンドはさらに研ぎ澄まされ、レーベル・カラーを感じさせるDjent的なフレーズを盛り込みつつ、アトモスフェリックなシンセ・サウンドの浮遊する美と、冷徹な暴虐とが入り乱れ、類型的なデスコアとはひと味違う音を生み出している。黒人ヴォーカリスト Adam Warrenによる、人の所業とは思えぬグロウル、ガテラルなどのヴォーカル・パフォーマンスも、まさに圧巻のひと言。バンドのキャリアにおいて、決定打になりそうな名盤の誕生だ。 井上 光一