DISC REVIEW
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VARGすでに10年選手、ドイツ産ヴァイキング~ペイガン・メタルの雄による、最新EP作品。顔や身体に赤黒のペイントを施し、被り物をしたメンバーがいるなど、TURISASを彷彿させる出で立ちで、ブラック・メタル的ながなり声のヴォーカル、勇壮で叙情的なメロディ及びサウンド・アレンジはまさに、といった感じではあるのだが、本作ではいわゆるヴァイキング・メタル的な要素よりも、デスラッシュ的なリフであったり、メタルコアからの影響をも感じさせるサウンドにより磨きがかかった印象である。母国語で歌われる歌詞はもとより、ワーグナーの"神々の黄昏"から取られたと思しきタイトルも含めて、熱いジャーマン魂を感じさせる。非英語圏のメタルに興味のある向きにも、ぜひ聴いてもらいたい1枚だ。 井上 光一