DISC REVIEW
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約2年ぶりになる移籍第1弾アルバム。全9曲入りの今作はキャッチーなポップ性に磨きをかけ、華やかなコーラス・ワークも随所に織り込み、観客とのコール&レスポンスを意識したライヴ仕様の楽曲が勢揃い。彼女たちは初めて明確な青写真がないままに作品制作に突入したようだが、バラエティに富んだ楽曲でありつつも、CYNTIAというバンドの色がどの曲にも強烈に脈打っている。大人っぽいムードを放つ表題曲、Aldiousのトキがゲスト参加した「Bless of the Fire」においてはYUI(Gt/Cho)とのツイン・ギターを披露し、最後を飾るバラード風味の「Call Me.」はSAKI(Vo)が初めて赤裸々な歌詞を乗せたエモーショナルな曲調に仕上がっている。今後のバンド活動を踏まえても転機作と言える重要な作品だ。 荒金 良介