DISC REVIEW
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フィンランド産にして、AGNOSTIC FRONTやSICK OF IT ALL、MADBALLといった、いわゆるニューヨーク・ハードコアをバックグラウンドに持つ4人組によるニュー・アルバム。通算では2枚目となる本作では、グルーヴを重視したリフ、タフガイなブルータリティを叩きつける基本スタイルに加えて、Track.5「Who Will Rise」ではクリーン・トーンのギターを、Track.9「Always Us」ではイントロにピアノを導入し、静と動のダイナミズムでドラマチックな楽曲展開を演出するなど、試行錯誤が窺えるのが興味深い。ラストのTrack.10「Vitun Lampaat」のみ、1分台の激烈チューンでビシッと締める潔さもいい。 井上 光一