DISC REVIEW
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名門"Solid State Records"所属、ロサンゼルス出身のクリスチャン・メタルコア・バンドによる2nd。すでに来日も経験済みの注目株による新たな一手は、音の細部に至るまでこだわりを感じさせる、実に思慮深い作品となった。喉が張り裂けんばかりのスクリーム、憂いを帯びたメロディは、悲痛で、崇高な、祈りの如き響きを持っている。現代的でテクニカルなギター・フレーズでタイトに引き締めながらも、昨今のバンドとは一線を画す不穏でカオティックな空気感が絡みつき、ポスト・メタル的な音響処理がドラマチックに作用し、重厚な世界観を作り上げた。UNDEROATHのフロントマン、Spencer Chamberlainがゲスト参加していることも、実に納得の1枚である。 井上 光一