DISC REVIEW
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脈々と受け継がれる、北欧メロデスの血統。フィンランド産の5人組によるデビュー作だが、結成自体は2009年と意外に古く、去年メンバーを一新させ(現PARADISE LOSTのドラマーも参加しているようだ)、事実上の再スタートという形での作品となるため、新人と言えどもその完成度は非常に高い。70年代プログレ調のスペーシーな旋律で幕を開け、ブルータリティとメロディアスな旋律が渾然一体となったサウンドが絡み合う様は、まさに北欧流儀のスタイルである。現代的なメタルコアからの影響を感じさせつつ、ツイン・ギターによるテクニカルなプレイの応酬に重点を置いて、キーボードの荘厳な音色も全面的にフィーチャー。モダン且つクラシカルな良質メロデスをお探しの方々、是非。 井上 光一