DISC REVIEW
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グルーヴ・メタル、と書いたが一筋縄ではいかないヘヴィ・ロックを鳴らすバンドである。シドニー産の4人組で、過去に2枚のアルバムをリリース済み。本作は最新EP作品という位置付けとなるのだが、PANTERA直系の激烈且つグル―ヴィなリフ主体のへヴィネスを基調としつつ、練り上げたバンド・アンサンブルから成る楽曲アレンジが施されており、プログレッシヴな展開や、北欧メロデス風のクサめなギター・ソロもこなし、5曲とはいえ飽きさせない作りとなっている。イントロにフラメンコ風の情熱的なギターが導入された「The Mexican」など、演奏技術の高いバンドならではの遊び心もあり、HED PEとアメリカ・ツアーを回る、というのも何だか納得のミクスチャー感覚が面白い。 井上 光一