DISC REVIEW
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元WOE,IS MEのヴォーカリストであった、Hance Alligood率いる新バンドによるデビュー作。メタリックながらも空間を意識したギター・サウンド、バンド・アンサンブルを押し出しつつ、情熱的に紡がれるドラマティックなメロディは、昨今のR&B風のそれではなく、かつてのスクリーモ的であると感じた。ポップでありながらも何処か哀愁を感じさせる、「Three Twenty-Eight」や「Better Days」辺りに、懐かしさを感じる向きもあるだろう。突出した個性に欠けるきらいはあるが、WOE,IS MEの初期メンバーが一気に脱退して結成されたISSUESが成功を収めていることを踏まえて、同じバンドから生まれたもう1つのバンドに、是非注目されたい。 井上 光一