DISC REVIEW
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過去5作品のプロデュースを手掛けている盟友、Rick Rubinプロデュースによる記念すべき10thアルバム『I'm With You』。初期のサウンドは変態ブリブリなミクスチャー・サウンドを掻き鳴らしていた彼らだが、アルバムをリリースする毎に徐々に大陸的で哀愁溢れるサウンドにシフトしており、その流れは今作でさらに顕著になっている。ミドルテンポのトラックやバラードに、Anthony(Vo)の紡ぎ出す切ないメロディが、Joshの枯れたギターが、Fleaの腰に来るベースラインが、Chadのハート・ウォーミングなドラミングが、広大な景色が思い浮かぶような穏やかで優しい空間を作り上げている。目を瞑れば、心の底から演奏を楽しむメンバーの姿が、浮かんでくる......そんなありのままの今のレッチリを感じることのできる作品がここに完成した。 ムラオカ