DISC REVIEW
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いまや全米ではミリオンセラー・アーティストとなるまでに成長したTHEORY OF A DEADMANによる3年ぶりとなる新作が登場だ。まずインパクトを与えるのは、オープニングから鳴り響く豪快なギター・リフ!そして、分厚いバンド・アンサンブルの中から骨太な歌声が響き渡るTrack.1「Lowlife」は、ラウドロック的な息吹は感じさせながらもポップス・ファンなどにも魅力をアピールしそうなキャッチーさを持つ現在のこのバンドのスタイルを象徴しているかのよう。さらに、「Bitch Came Back」はブラスやトイ・ピアノが楽曲にアクセントを加え、「Hurricane」はイントロの雷鳴や弦楽がドラマティックなメロディと融合、タイトル・ナンバーの「The Truth Is…(I Lied About Everything)」はウクレレの弾き語りが微笑ましいムードで演出したり……。ロック・バンドとしてこれまでに培ってきたスキルを活かしながら、より新たなフィールドへ飛躍しようとする意志すら感じさせる意欲作だ。道明 利友