DISC REVIEW
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バンド名に則り、ウサギのお面とクマのお面の二人のフロントマンを擁し、シンセ・サウンドをふんだんに使った楽曲を繰り広げるTHE BUNNY THE BEARが名門Victory Recordsと契約しリリースした最新アルバム。シンセを多用したエレクトロ・サウンドにデス・ヴォイス、クリーン・トーンのヴォーカルという構成は直近の流行りのスタイルを思い起こさせるが、そのサウンドは、その突き抜けたビジュアルやパフォーマンスと比べてしまうと、アルバム全体として焦点が定まらなく、捉えどころのないサウンドに留まっている感は否めない。一曲一曲は面白く、突き抜けたトラックも存在することも確か。幅広い音楽性を持ったバンドとして、今後の成長が期待される。米沢 彰