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DISC REVIEW

The Hymn Of A Broken Man

TIMES OF GRACE

『The Hymn Of A Broken Man』

Release Date : 2011-01-12
Label : ロードランナー・ジャパン

ご存じKILLSWITCH ENGAGEの初期ヴォーカリストと現ギタリストによる夢のプロジェクトが始動!!ギターのみならず、ドラムもベースもAdamがプレイしたという本作は、期待に違わずAdam節全開!持病の悪化によりKsEのツアーから離脱を余儀なくされたAdamが入院中に病院のベッドで書いたということで、その時にAdamが感じた不安や悲しみをストレートに詰め込んだような悲哀に満ちた、感情剥き出しのトラックが並んでいる。KsEの悲哀成分を更に増量し、よりエモーショナルな要素が強まっているという点では、PARKWAY DRIVEの方がやや近いかもしれない。そんなトラックをバックに、初期の頃とは比べ物にならないぐらいに表現力を身に付けたJesseが超ソウルフルに歌いあげ、感情に溢れた超エモーショナルな作品に仕上がっている。「この俺の想いをより具体化させるためには、Jesseの作詞能力と歌が必要だった」とAdamが語る通り、Jesseのヴォーカルがこのプロジェクトを完成させる最後のピースとなっていることが一聴しただけで十分すぎるほど伝わってくる。二人の感情と才能がぶつかり合い、メタルコアというジャンルを超えた名盤となった。 米沢 彰