92年、アイオワ州デモインで、Corey Taylorとオリジナル・ドラマーのJoel Ekmanを中心に結成。95年、現SLIPKNOTのメンバーでもあるJames Root (Gt)がバンドに加入した事により、地元を中心に積極的に活動を続けていたのだが、 97年、CoreyがSLIPKNOTへ参加したことにより、STONE SOURとしての活動は一旦終わりを迎える。
その後SLIPKNOTは世界を相手に大暴れしていくのだが、『Iowa』発表後となる00年に、CoreyはSTONE SOURのメンバーであったJosh Randと再び曲を作り始め、結成から10年の時を経た02年、SLIPKNOTの活動が一旦落ち着いたところでSTONE SOURを復活させ、デビュー・アルバム『Stone Sour』を発表する。
SLIPKNOTとは違う、よりメロディに重点を置いたハード・ロック・スタイルは、ヴォーカリストとしてのCorey Taylorの存在感を世に知らしめ、 映画"スパイダーマン"にも使用された「Bother」のスマッシュ・ヒットにより、 復活直後は"SLIPKNOTのフロントマンによるサイド・プロジェクト"という認識をされていた彼らは"ハード・ロックの代表的バンド"としての地位を確立していく。
デビュー・アルバムに伴うツアーを終了させた後、CoreyとJamesはSLIPKNOTとしての活動に専念するが、『Vol. 3: (The Subliminal Verses)』に伴うツアーが終了した後再度活動を再開。06年に2ndアルバム『Come What(ever) May』を発表、今作はビルボード・チャート初登場4位を記録し、世界中で熱狂的に迎え入れられる事となった。全米チャート1位を獲得した 「Through Glass」 など数々のスマッシュ・ヒットを出し続け、この作品も全米だけで50万枚以上のセールスを記録する。今作発売直後に、SUMMER SONIC 06出演のためSTONE SOUR名義では初となる来日公演も実現させる。
その後2人は再びSLIPKNOTの名のもとに結集し、『All Hope Is Gone』を発表。世界を混沌の渦に巻き込んでいったのだが、そのツアーが終了した段階でバンドは前作同様Nick Raskulineczをプロデューサーに迎え、10年、3作目となる『Audio Secrecy』を発表、「Say You'll Haunt Me」や「Hesitate」といったヒット曲を産みだしたこの作品は、ビルボード6位を記録、世界各国でも大ヒットを記録した。この作品を伴い、バンドはLOUD PARK 10への出演、及び11年2月の単独ツアーと2度の来日公演を行っている。
そして12年10月、David Bottrill (TOOL、MUSE、STAIND)指揮のもと、バンドの地元アイオワ州デモイン近郊にあるSound Farm Studiosでレコーディングが行なわれた2枚のアルバムからなるコンセプト・アルバム第1弾『House of Gold & Bones Part 1』を日本先行でリリースする。
STONE SOURがこのようなコンセプト・アルバム、しかも2部構成という大作をリリースするということには非常に納得がいく。彼らは常に更なる高みを目指し、同じような作品は絶対に作らない。今作も基本的なサウンドとしてはSS印の普遍的なハードロック/ラウドロックであり、ファンの期待を裏切らない曲ばかりであることに間違いないが、今作はアルバム全編を通して聴くこと、リスナーを想像力を掻き立てる壮大な物語性に軸が置かれている。Coreyの歌の表現力の成長は留まることを知らず、心に染み渡り、力強い説得力を感じる。一言で言うと、大傑作!!!全ての曲が素晴らしいので、敢えてこの1曲を聴いてほしいとは言いたくないのだが、冒頭の2曲を聴いただけでこのアルバムに引き込まれることは間違いないだろう。クリアーでありながらスケールの大きい音質にも注目だ。Part2で完結されるこの物語は、果たしてどんな結末を迎えるのだろうか? KAORU