RISE AGAINST

Tim McIlrath (Vo&Gt) ,Joe Principe (Ba) ,Zach Blair(Gt) ,Brandon Barnes (Dr)
インタビュアー:吉野将志

-PUNKSPRING、お疲れ様でした!!とっても素晴らしいライブとなりましたね!!参戦してみていかがでしたか?

Joe Principe(以下J):すっごい楽しかったよ。BAD RELIGIONやNOFXなんかも昔から友達だったから、そいつらと一緒にまわれてすっごい面白かったよ。

-ありがとうございます。他のメンバーの方はどうですか?Zackはいかがでしたか?

Zach Blair(以下Z):(まさか自分に振られるとは予想していなかったので動揺しながら) ハーイ!!
一同:爆笑
Z:とにかくあの会場のでかさに圧倒されたんだ。反応もそれに比例してとても大きかったので、たぶん今までの中で規模もそうなんだけど、一番いいショウだったんじゃないかな。

-今回はNOFXやBAD RELIGIONなどと名だたるパンクバンドが出演しましたが、特に印象的なエピソードはありましたか?

J:ZachがTHE DAMNEDのステージに飛び入り参加したことかな・・(笑)
Z:彼らは本当に最高だったよ。僕は彼らの大ファンなんだよ!!

-あなた方がステージに登場する前に後ろのほうで待ちきれなくて、熱狂的なファンがサークルピットを作っていたのはご存知でしたか?

Tim Mcllrath(以下T):とってもすばらしいことだね!!

-そのサークルピットからもわかるように、あなた方のファンには熱狂的なファンが多いように感じます。そこまで彼らがあなた方に入れ込む理由はなんだと思いますか?

T:あーどうしてなんだろうね。なにか本能的なものに訴えかけるものがあるのかもしれないね。でも曲っていう音楽的なところのみならず、メッセージも相まって伝わっているからこその反応なのかなという気がしているよ。

-RISE AGAINSTというバンド名にはどんな想いが込められているのでしょうか?

T:最終的にこれだ、これが僕らのミッションみたいな意味をもったものは一つもないんだよ。僕らのバンド名はいろんな捉え方があるので気に入ってつけたというところもあるんだ。ただ、しいて言うならば、ハードコアやパンクのコミュニティでは特に、いろんな障害を乗り越えるために音楽をやっている人が多いよね?僕らもそうだし、その障害というのは例えば周りの個人の間関係だったり、もっと大きな国の政策だったりとさまざまな障害を乗り越えて、立ち上がる、というのが僕らとしてはピンときたバンドの名前なんだ。

-先ほどハードコアやパンクのコミュニティでは障害を乗り越えるために音楽をやっているんだというTimの意見に対して、Brandonはどう思いますか?

Brandon Barnes(以下B):確かにその通りだと思うし、もう一つ僕らは意見をはっきり言えという意味をこのバンド名に感じているんだよ。というのも時には変化を起こそうと思ったら自己主張も必要だからね。僕はこども頃、わりと無口でね、意見を自分から言うほうではなかったんだけど、このバンドの名前を見るたびに自分の意見ははっきりと言わなきゃいけないときもあるんだと感じるんだ。

-新作『Appeal To Reason』について伺います。本国では10月にリリースし、今回のPUNKSPRINGでも披露しましたが、反応はいかがですか?

B:すごくいいと思うよ。やっぱりいろんな声が聞かされるけども、最終的なテストはライヴに来てくれたキッズの反応を見ないとわかんないと思っているんだ。でも見る限り、みんな喜んでくれているようだし、演奏する僕らとしても新しい曲をやっていると楽しいんだ。

-今作ではプロデューサーにBill Stevensonを迎えていますね。彼があなた方と今作にもとらしたものは何でしょうか?

T:もう五人目のメンバーみたいな存在だしね、それぐらい僕らのことを理解してくれているんだよ。僕らのバンドが大きくなるにつれて、周りの環境との違和感をすごく感じるようになってきていて、つまり周りを見ればラジオとかでガンガンかかっているような、コマーシャルレベルでの成功を収めているバンドが大勢いるよね?そういう中に僕らも同じところに並べられつつあるんだ。でも、このバンドの本質はそういうやつらとは全然違うんだ。もし変なプロデューサーがついたら、そっちと同じ方向に持ってかれてしまうんじゃないかという不安はるけど、彼にはそんな心配は一切なく、本当に理解してくれているというところがいいところだね。

-その共同作業の中で最もこだわった点を教えてください。

J:とにかく自分達の成長を見せられればそれでいいと思っていたんだ。ソングライターとして、ミュージシャンとしてね。感情の部分でも、自分のたちの中にある感情をきちんと表現できればということだけは常に考えていたね。

-Brandonはいかがですか?

B:やっぱ今回は曲の出来がすごくいいので、とても誇りに感じているよ。僕はドラマーなので、ドラムのパートはもちろん、納得のいくものに仕上げたんだけども、前と比べて全体的に成長というか上達が感じられる仕上がりになっているのですごくうれしいよ。

-「Audience Of One」のPVはとても面白くもあり、シビアでもありますね。あれは誰のアイディアなのでしょうか?

T:ディレクターのBlad Simonのアイディアなんだ。曲を渡すとこんなのどうって持ってきたんだ。モノクロですごくいい感じのヴィジュアルのアイディアだったので、あのくらい刺激的な映像であれば人々の印象に残るだろうと思ったし、音楽にフィットしていたし、作っていて楽しかったんだ。

-メッセージを伝える際って、わかりやすいってとても重要だと思います。「Audience Of One」のPVは面白おかしい作りになっているのでとてもいいなと思いました。

T:特に映像で表現する場合、見た目での印象が強烈なものに包んでメッセージを送ることが大事なんじゃないかと思っているんだ。うわべの甘い砂糖で包んだ中にはちゃんとした苦い薬があるよってことが大事だね。

-新作のアートワークと「Appeal To Reason」という題名からは社会的・政治的なメッセージがストレートに伝わってきます。アートワークの中でもあなた方が今最も注目している社会問題は何でしょうか?

T:僕の解釈がデザイナーの意図しているものと一緒かどうかはわからないんだけど、個人的にはチェスのコマが気になっているんだよね。それは僕が解釈するところによると、何かを決めて行動を起こすと、必ずそれに対して返ってくるものがあるということを感じるんだ。要するには行動を起こす前に、人はいくつもの決断を積み重ねていているわけだけども、その決断が大きければ世界規模で、小さければ個人の生活の中で何か必ず結果をもたらす訳で、そんなことをこのチェスを見ると考えるんだよね。あとこれはデザイナー本人から聞いたんだけど、赤ん坊の絵なんだけど、今人間はいかにテクノロジーに依存しているかを表しているんだ。とてもおもしろいアイディアだよね。

―我々の行なっているラウドロックDJイベントでは、あなた方の「Injection」などがヘヴィ・ローテーションされ、キッズはライヴ並みのモッシュやシンガロングで盛り上がっております。このようにクラブ・シーンにおいても、あなたたちの楽曲でキッズが盛り上がっているという事実に対してどのように感じますか?

T:すごいクールなことだと思うよ。だって自分たちの音楽が理解されているわけだからね。特に英語が母国語ではない国においてそこまでわかって盛り上がってくれているのはとてもうれしいことだよ。

-最後に日本の熱狂的なファンに向けてメッセージをお願いします。

Z:とにかく応援してくれてありがとう。今回のフェスに来てくれた人、今までのショウに来てくれたみんなにすごく感謝しているんだ。特に昨日は圧倒されるものがあったんだけども、また是非戻ってきて来てくれるみんなのためにショウをしたいと思っているよ。
B:ありがとう。こんなに遠い国にとっても愛されていると実感できるなんてすぎく幸せなことだよ。本当に感謝の気持ちを伝えたいよ。
J:バンドを9年やっているんだけど、毎回来るたびに状況がどんどんよくなっていって、もう何千人のファンが歌ってくれる状況が昨日はあったわけだけども、本当にやりがいを感じるよ。ありがとう!!
T:僕からもありがとうしか言えないんだけども、最初に来たときから5年になるのかな?毎回に本当に人が大勢来てくれるようになって、これからもファンが来てくれという限りは何回でも来るつもりでいるから、よろしくね。



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