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LIVE REPORT

LIMP BIZKIT|SUMMER SONIC 09

2009.08.09 @千葉マリンスタジアム&幕張メッセ

Writer 吉野 将志

メタルステージの大トリはあのLIMP BIZKITである。「俺達が一緒にやっていた頃に比べ、現在のヘヴィ・ミュージックの状況に退屈し、うんざりしている。俺達は、お互いに別の道を歩んでいたが、自分達が、どこを探しても他にないくらいパワフルで、ユニークなエネルギーを持ったバンドであったことに気付いたんだ。だから、LIMP BIZKITを復活させたのさ」。この言葉はFredとWesが出した共同声明である。バンドとしても、個人としても、紆余曲折を経て、LIMP BIZKITを再始動させた背景がこの言葉にすべて集約されている。この言葉に感動した人がどれだけいるだろうか。そして、この8年ぶりのオリジナルメンバーによる来日をどれだけの人が待っていたか・・・。

ライヴ前にはLIMP BIZKITを一目見ようと会場の8割以上がほぼ人で埋め尽くされて、異様な雰囲気の中、ついにDJ Lethalが現れ、ライヴのカウント・ダウンが始まる。各メンバーが現れるたびに怒号のような歓声が沸き起こる。のっけから「My Generation」である。これにはたまらず筆者、紙とペンを片手に最前列にぶっこむ。メモッているとみんなラップを歌っているのに驚く。身動きが制限される中、サビになるとみんなでジャンプジャンプ!!「Livin' It Up」、「Show Me What You Got」と続いた後、またもや来ました名曲「Hot Dog」 あのギターリフが今目の前で生み出されているなんて、夢のようだと感じたのは私だけではないはず。このころ、気づいたのだが、Fredが若干痩せており、目がとってもやさしくなっているのだ。「Eat You Alive」をしっとり聴かせた後、激ロックでもヘヴィロテな「Rollin' (Air Raid Vehicle)」に、「Break Stuff」とたたみかける。このあたりでちょっとブレイク。Fredがやさしく澄んだ目でこう語った。「今日はとってもスペシャルな日だ、みんなに本当に感謝している、ありがとう、本当にありがとう」と・・・。涙をぬぐうファン、興奮を抑えきれず発狂するファンなど受け止め方はそれぞれであったが、あのやんちゃなFredからこんな言葉が聞けるなんて・・・。サプライズであった。

「Full Nelson」を披露した後、メンバーがステージから姿を消す。もちろん、本気のアンコール催促が沸き起こる。DJ Lethalだけが現れ、その後に着替えたFredが登場。「何をしようか」などDJ Lethalと話していると、なんとなんとThe Whoの「Behind Blue Eyes」を熱唱!個人的にはこの瞬間がSUMMER SONIC09でもっとも印象的なシーンとなった。そして代表曲「Take a Look Around」で昇天し、ラストはまさかまさかの「Faith」で締めくられる。ステージに集まったキッズにとってまだまだたくさん聴きたい曲はあったろうが、最後の最後まで日本のファンに感謝しているメンバーの姿を見て、いつの間にか催促の声は拍手に変わり、彼らが完全に姿を消すまで鳴り止むことはなかった。

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