MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

NANONI

2025.03.14UPDATE

2025年03月号掲載

NANONI

Member:ミズシノリズム イキナリミッポ ナナ ナックル ナウ リアル サツキ アヤメ イノリエマ

Interviewer:宮﨑 大樹

"この日を原点としてまた新しく作っていこう"という、 強い意志を固める4周年ライヴにしたい


-ファンの方からの反応はどうでしたか?

リズム:それまでのNANONIの曲はアップテンポなものが多かったのもあって、エモーショナルで"最愛"という重ためのテーマの曲なのにビックリしていました。私は歌詞の中で"愛"とか重い言葉をあまり使ってこなかったんですけど、この曲ではそれを使うくらい自分の中でも重要な曲だったので、今の体制で披露する曲が「サイアイ」で良かったなと思います。今の6人の方向性を決めたのが「サイアイ」かなって。

エマ:振付は「サイアイ」あたりから急に難しくなったので、ライヴでも見どころ満載。盛り上がれるし、メンバーの技術面も楽しめる曲だと思います。

-序章を経て、第1弾として「find out」がリリースされました。ミッポさんの作詞ですね。

ミッポ:サウンドから受ける印象は"戦場"でした。焼け野原の戦場が思い浮かんだんです。自分のことを書くってテーマがあったので、"焼け野原に自分がいる"というところから、物語っぽく想像しながら書きました。

-初めての作詞活動はどうでしたか?

ミッポ:もともと作詞には興味があったんです。やってみたいと思うことはあったんですけど、以前は作詞ができるメンバーが多くて任せていたので、いい機会になったなと思います。不安はあったんですけど、一歩を踏み出せたなって。

リズム:歌詞がミッポっぽい。この曲はセリフの部分があってそこが印象的です。曲じゃなく自分の言葉で言っているところが強く印象に残るよね。

リアル:中身を知っているとめちゃめちゃミッポっぽい。

ミッポ:たしかに。SNSでは、弱音とか、あんまりネガティヴなことを言わないようにするというプライドみたいなものがあるんです。でも、この曲では"表では言わない自分のことを言ってみよう"みたいな感じで書きました。ファンの方からは"そんなことを思っていたんだね"みたいな反応がありましたね。

-続いて第2弾がリアルさん作詞の「泡沫の星」(2024年12月リリース)です。

リアル:最初に曲を聴いたときは、自分のことを書くには明るい曲だなと思っていたんです。だけど、聴いているうちに自分に合っているかも、暗い曲なのかもと思い始めて。それで一旦自分のことを書きました。

-リアルさんは、タイトルや歌詞の言葉選びが一番作詞家っぽいですよね。普段から本を読んだりするんじゃないですか?

リアル:本は好きですね。最近は読めていないですけど、学校の朝読書の時間とかめっちゃ好きでした。

-そうですよね。語彙力があるなと思って。

リアル:普段はないんですけどね(笑)。歌詞になるとできました(笑)。

リズム:リアルの歌詞は直接的な表現がなくて比喩みたいなものが多めですよね。なので、この歌詞を読んで"リアルのどんなときの話なんだろう"とか考えていました。

-第3弾がエマさん作詞の「Vainglory」(2025年1月リリース)です。

エマ:最初は曲に合わせて強い言葉で書いたんですけど、今回の6ヶ月連続リリースが"自分自身と向き合う"というテーマだったので、"違う!"って全部戻されて、泣きながら書きました(笑)。なので、弱い部分を出している歌詞になっていますね。今回の作詞は自分の弱いところを認めるいい機会になりました。作詞はこれが初めてで、興味はあったんですけど、"書けない......。やだよぉ、やだよぉ"って言っていたからなんとか完成して良かったです。

-今後も作詞はやりたいですか?

エマ:う~ん......機会があれば(笑)。でもしばらくはいいかな(笑)。

-(笑)内面を出すのに抵抗があった?

エマ:それはあります。コンプレックスが多いので怖かったです。"こんなことを思っていたんだ"って、みんなに知られるのも怖かった。でも、リリースをしたら共感してくれる人も多かったし、みんなが"エマっぽい"って言ってくれて嬉しかったです。生きていると"もっとこうだったらいいのに"と思うことがあるじゃないですか。"もっとかわいくなりたかった"とかあると思うんですけど、"ないものねだりをするより、もっと自分自身を大事にしようよ"という曲です。

-そして第4弾がナナさん作詞の「さよならフラストレーション」(2025年2月リリース)です。

ナナ:サウンドからは"夜の祭り"みたいな印象があって。ちょっと暗めな、伝統のあるお祭りみたいな音だなと思いました。作曲はNANONIに初めて楽曲提供してくださった柴山 慧(soulkids/Vo/Gt)さんという方だったんですけど、オンラインでミーティングしたときに"サビをキャッチーにしてほしい"と言われたんです。"「酸欠GIG vol.5」(ワンマン・ライヴ)までには提出してほしい"と言われていたんですけど、"キャッチーに書くにはどうしたらいいかな......"って悩んじゃって、なかなか書けなかったんですよ。それで、そのときに気持ちが落ちてしまって。で、ワンマンに向けてもう一度気持ちを上げるときにライヴ映像を観たら、"ライヴをしている自分は楽しそうだな"と思ったんです。なので、ライヴで楽しくなるような歌詞、プラス自分の気持ちを入れたような感じで書きました。

-なかなか苦労したんですね。

ナナ:でも、"酸欠GIG vol.5"が終わってからはバーッと書けました。

リズム:ナナちゃんっぽい歌詞ですね。なんかナナちゃんの生活の情景も見えてくる。

ナナ:私はアイドルをしながら一般企業でも働いているので、そういう世界観が歌詞に入っています。

アヤメ:私たちには書けないよね。

-これからアヤメさんの作詞曲もリリースされるんですよね?

アヤメ:もう歌詞は書き終わっています。レコーディングはこれからです。

-どんな曲になりそうですか?

アヤメ:一番柔らかいかも。

リズム:NANONIとしてはほぼ初めてくらいのミディアム・バラードなんです。

アヤメ:色で表現すると"白"みたいな音なんですよ。これまでの暗い感じの音ではなくて明るい音なんですけど、自分の内面となるとそんなに明るい歌詞を書けそうもないなと思っていて。私は昔から思ったことをあんまり口に出さないので、メモ帳にメモを残す癖があるんです。高校生くらいのときからずっと残しているメモ帳から引っ張ってきたものが歌詞には多いですね。落ちサビ前までは自分の中で動かないもの、時間が止まったままの暗い過去みたいなものを書いているんですけど、落ちサビからはメンバーのことだったり、目の前の人のことだったりを想った歌詞を書いていて。傍から見たらだいぶ"ぽくない"と思われそうな歌詞になっています。

リアル:私たちからしたらわりと"ぽい"けど。周りからは結構ふわふわしていると思われているもんね。

リズム:この連続リリース曲の中で一番"NANONIっぽくない"と思われそう。でも、この曲があるだけでだいぶ幅が広がりそうですね。

-そういう曲ってワンマン・ライヴのセットリストに1つ欲しいですもんね。ライヴで言うと、4月25日には、4周年ライヴ"NANONI 4th ANNIVERSARY LIVE『原点』"が予定されています。

リズム:アイドル的には4周年って長いほうじゃないですか? でも今の体制になってからは10ヶ月くらいだし、アイドル以外で考えたら4周年なんてまだまだだと思うので、"4歳だな。まだまだ赤ちゃんですよ。これから大きくなりたい"の気持ちです。この4年の間に変わってきたことはいっぱいありますけど、タイトルに"原点"と付けて、"この日を原点としてまた新しく作っていこう"という強い意志を固める4周年ライヴにしたいと思っています。

-NANONIとしてその先に掲げている具体的な目標とかはあるんですか?

リズム:やっぱりフェス。ロック・アイドルとしてやっているので、日本のフェス、その先で言ったら海外のフェス。ここに出たいという目標はたくさんあります。これまでは"今のNANONIを固めて走っていこう"みたいな期間が長くあったし、今もたぶんその段階ですけど、4月25日のワンマンで固めきって、そこからどうやっていくかって時期だと思うんです。あとはいろんな人に観てもらいたい。"ロック・アイドル"というだけで、好みじゃないとかあるかもしれないですけど、どの人にも刺さるパフォーマンスをやっていると思うので。

-このインタビューでNANONIを知った人に、もし1曲だけNANONIの曲を聴いてもらえるとしたら何を選びますか?

リズム:今の体制を1曲で知ってもらうなら「嘘も死も」(2023年リリースのシングル表題曲)か「サイアイ」かな?



ナナ:ライヴを観てもらうなら「嘘も死も」、曲を聴いてもらうなら「サイアイ」。

アヤメ:楽曲がロックだから強そうに見えると思うんですけど、みんな1人の女の子として弱い人間らしい部分もあって。「サイアイ」でそういう部分に共感してくれる人もいると思います。世の中が生きづらい人に楽曲を通じてそういうところを届けていけたらいいなって。

▼LIVE INFORMATION
"NANONI 4th ANNIVERSARY LIVE『原点』"

4月25日(金)shibuya CYCLONE
OPEN 18:20 / START 19:00
一般チケット ¥3,500
詳しくはこちら