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INTERVIEW

husky

2024.12.27UPDATE

husky

Member:しぅく 空良 のどか びゃくや

Interviewer:山口 哲生

"ロックに愛され、時にロックにそっぽを向かれながらもカッコよく可愛く"をモットーに活動中のhuskyが、2025年1月1日にミニ・アルバム『SHOUT!!!!!』をリリースする。"rock field"からリリースされる本作は、これまでのhuskyらしいラウドでパワフルなサウンドではありながらも、MVも含めてかなりポップな仕上がりとなった表題曲をはじめ、全5曲を収録。新たな試みをちりばめつつ、2025年の開幕を勢い良く宣言する大充実の1枚について話を聞いた(ちくわチャンデスは現在活動休止中のため欠席)。

-ミニ・アルバム『SHOUT!!!!!』ですが、いい曲が揃いましたね。タイトル曲の「SHOUT!!!!!」は、huskyらしいパンチの効いたサウンドではありつつ、MVも含めてポップな雰囲気があって。この曲はすでにライヴでも披露されていますが、どんなリアクションがありますか?

しぅく:「SHOUT!!!!!」のダンスは、みんなが真似できるようなものがいいねっていうことになって、自分たちで考えていて。"ビリーズブートキャンプ"みたいなエクササイズの振りをライヴで一緒に踊ってもらう感じなんですけど、ちゃんと律儀にやってくれるオタクの人たちがいっぱいいて。

-"律儀に"って(苦笑)。

しぅく:(笑)"そこは別に真似せんでいいよ!"っていうところも全部やってくれている人が多くて、見ていてフフッてなっちゃうような感じになっているんですけど、どんどんいい曲に仕上がってきていますね。ダンスがキャッチーで、楽しい現場になるのが「SHOUT!!!!!」の魅力かなって思ってます。

-のどかさんは「SHOUT!!!!!」に対してどんな感触があります?

のどか:huskyって曲調がほんまに幅広いんですけど、幅広い分、歌もいろんなパターンがあって。自分やったらデスヴォイスをやらせてもらってるんですけど、それもあるし、メンバーそれぞれに合ったラップがあったり、メイン・ヴォーカルの子もいたりして、サビはみんなで楽しくみたいな感じの曲が、huskyに今までなかったんですよ。だから初めての曲やなとは思いつつ、ライヴを観て楽しんでくれている方も多いので、いい曲なんじゃないかなと思ってます。

-こういう曲がやりたかった、欲しかったところもあったりするんですか?

のどか:最初はちょっと怖かったですけどね。付いてきてくれなかったらどうしようと思っていたので。

-今までの雰囲気とはだいぶ違うから、どう思われるんだろうみたいな。

のどか:そうです。huskyにもサビで踊れる曲はあったんですけど、ダンサーの方が振付を考えてくださっているので、ファンの方からするとちょっと難しい振りではあるんですよ。踊ってくれる人は踊ってくれるけど、踊れない人がやっぱり多かったので。そのなかでも自由に楽しんでくれたらいいなっていうのが、huskyのライヴのやり方だったんですけど、今回のサビは飛ぶだけとか、みんなも簡単に参加できると思うので参加してほしいですね。

-空良さんもこういう曲が欲しかったりしました?

空良:キャッチーな曲が欲しいなとは思ってましたね。huskyにもそういう曲は何曲かあるけど、「SHOUT!!!!!」はもう飛ぶだけ、これをするだけ、それを2番もやるみたいな感じだから真似しやすいし、初めて観てくれた人も"飛んでるな、飛んでみよう"みたいな感じで、やってくれる人が増えてきているし。ここから先のhuskyにとって、結構重要な曲になるんちゃうかなって思ってます。

-たしかにそういう雰囲気がありますね。

空良:SNSとかも、前にCDを出させてもらったときは真似してくれる人が少なかったんですけど、「SHOUT!!!!!」はアイドルさんが結構踊ってくれたり、それを観た人たちとか、全然面識がない方にも踊ってもらえたりしているので、SNS向きの曲にもなるんちゃうかなって思ってます。

-びゃくやさんはそういった楽曲に挑戦してみていかがでした?

びゃくや:最初はちょっと気まずかったんですよ。新しい曲やから、ノってくれへんかったりして、やってる側も笑えへんみたいな(笑)。

-(笑)曲調的にもこれだけポップなのに、ステージ側だけが盛り上がっていると、たしかにそういう心境にもなりそうですね。

びゃくや:朝イチのライヴで真顔で観られて、こっちだけ楽しいとか(笑)。それはたしかに気まずかったんですけど、最近はすごく踊ってくれていて。1人でも踊ってくれる人がおるから、こっちもやっといい気持ちでやれてる(笑)。だから楽しいですね、今は。

-でも、なぜまた振付を"ビリーズブートキャンプ"みたいにされたんです?

空良:ほんまにマジでキャッチーなものにしたくて、最初はなんとなく言ったんですよ。ダンスの先生も一緒にいて、自分たちが言ったものを固めてきれいにしてくれたんですけど、何が始まりやったかな......たぶん、これだと思うんですけど(※膝蹴りをしながら両腕を身体に引き付ける動きをする)。

しぅく:で、"ええんちゃう?"って。

空良:そこから"ビリーズブートキャンプ"を調べて、他にこういう動きもあるよみたいな感じで、じゃあここに入れようとか。だから、あまりよろしくはないけど遊びみたいな感じというか(笑)。

-その"やっちゃえ!"みたいな空気が、曲調にも合っていていいですね。

しぅく:客席からパッと見たときに、"何あれ?"みたいになるのがいいんちゃう? って。そうやって先生も含めてみんなで一緒に考えながらやっていくのは、初挑戦でもあったので良かったです。

-そういう振付の作り方自体、初めてだったんですね。

のどか:メンバーが完全に振付を作った曲もあるんですけど、基本的には先生が考えてくださっていて。ソロのところは自分の踊りたい振付にしていいよみたいなことはあるんですけど、自分等と先生で一緒になって作るのは初めてでした。

-そういう作り方は楽しかったですか?

空良:結構ずっと笑ってました(笑)。

びゃくや:どれだけふざけても、先生が全部いいものに変えてくれるので。だから"それいいんや?"みたいな、うちらの悪ふざけが全部採用されてしまっていて(笑)。

空良:学校の休み時間ぐらいのテンションで作ってましたね。

-またこういう作り方をしてみたいですか?

空良:そうですね。

びゃくや:また楽しそうな曲が貰えたらふざけたいよな?

空良:うん。組体操とかしたいですね。

しぅく:それええな。扇とか、馬跳びとか。

-マジで体育祭になってきますね(笑)。

空良:(笑)自分等としてもなんかおもろいことしたいので。

びゃくや:普段の曲が真面目すぎるから、たまにはこういうのもちょっとやりたいなっていう。

-たしかにギャップがあっていいですよね。こういうポップな曲があるからこそ、真面目な曲に込められたメッセージが伝わりやすくなることもあると思いますし。他の収録曲について、「differentia」は、ヘヴィさはありながらも儚さや美しさがあるサウンドで、歌詞もいろいろな感情が渦巻いている曲ですが、のどかさんはこの曲を聴いたときにどんな印象を持ちましたか?

のどか:最初に聴いたときに2つ思ったことがあって。1つは、音域の差がすごいんですよ。一番低いところから一番高いとこまでの差がすごいなっていうのと、もう1つは、ものすごくダンス・ナンバーなんですよね。しかも間奏のところはヒップポップで。huskyに入る前にヒップホップ・ダンスを習っていたので、すごくテンション上がりました(笑)。

-この曲をやれることの嬉しさで。

のどか:はい。この曲はヴォーカル組(しぅく、ちくわチャンデス)とダンサー組(空良、のどか、びゃくや)で分かれていて。もちろんダンサー組も歌ってはいるし、ヴォーカル組も踊ってはいるんですけど、ここまで完全に分けているのは初めてなんですよ。曲としてはhuskyによくある、悲しかったり苦しかったりする負の感情を表す感じなので、みんなの何かしらに刺さる曲にできたらいいなと思います。

-この曲もすでにライヴでやっているんですか?

のどか:この曲はまだです。たぶんですけど、ライヴでお披露目する前に音源にするのも初めてなんですよ。いつもはライヴでやって、メンバーが歌い慣れてきた頃に音源にするというやり方だったので、レコーディングはちょっと緊張しました。

-空良さんは最初に「differentia」を初めて聴いたときにどう思われました?

空良:最初に聴いたときは、のかち(のどか)と一緒にいたんですけど、間奏を聴いたときに笑っちゃって(笑)。

のどか:ははははは(笑)。

空良:別に何も面白くないのに、そこを聴いた瞬間に目が合って笑ってしまって、"ヤバない!?"みたいな。huskyって、THEダンス・ナンバーみたいな音がなかったので、これエグいな、楽しそうやなと思って。今は振り入れが終わって発表までの間なんですけど、これがもうかなり良くて! ダンス組で一緒に踊るところもありつつ、ソロ・パートがあるんですけど、そこもジャンルがそれぞれ違うので、観てる人も楽しいんちゃうかなって思います。

-ダンス組のびゃくやさんは、この曲に挑戦してみていかがでしたか?

びゃくや:ダンス組に入ってはいるんですけど、入ったのは最近で。これまで特に分かれてなくて、どっちに入る? ってなったらダンスになったんですけど、自分の場合は2人とは系統がまた違うんですよ。で、この曲の振りの系統は2人のほうだったから、ちょっとついていけてなくて。

-大変でしたか。

びゃくや:めっちゃゴリゴリなんですよ、曲のわりに(笑)。(曲のテンポが)ゆっくりなのに振りがエグいから、息するところが全然なくて。ちょっとの間、息が止まってるんですよ(笑)。だから、ライヴでやるのは楽しみやけど、ちょっとついていけないかもしれない......。

-ヤバいですね(苦笑)。体力作りから始めないと。

びゃくや:でも、歌詞はめちゃくちゃいいから、ライヴでやるのはめっちゃ楽しみです。いろんなところでやりたい。「SHOUT!!!!!」と違いすぎるけど(笑)。

空良:差がね(笑)。

-その差がいいなと思いましたよ。ヴォーカル組のしぅくさんが「differentia」を聴いた印象というと?

しぅく:今まで貰ってきた曲の中で一番リピートしてました。「differentia」の作曲者(InoK)さんが作ってくださった曲が他にも何曲かあるんですけど、その中でも「differentia」が一番好きですね。仮歌の音源をずっと聴くぐらいめっちゃ好きで、早くやりたい! ってずっと思っていたので、めちゃくちゃ嬉しいです。中身に関しては、私はヴォーカル組なんですけど、3人がすごく踊っているところを後ろから見ていて(※拍手しながら)"わぁー、すごい"って思って。

びゃくや:他人事すぎ(笑)。

しぅく:いや(笑)、圧倒されるから、こっちも負けてられへんなって。歌をもっと頑張らなきゃなって思える曲でもありますね。