"重い"って意味でも、"思い"って意味でも、このミニ・アルバムはマジで"おもい"です！

－歌うときに大変だったところはありました？

しぅく：歌詞が"抱きしめて。弱いから／まだ一人じゃ無理みたい"という寂しい感じなので強く歌ってもあかんし、でもお客様に伝えなきゃいけない、でも優しく歌わなきゃってところをライヴで表現するのが難しそうなので、もしかしたら今までの曲の中で一番難しいかもしれないです。歌詞的に考えてもそうやし、ヴォーカル組とダンス組で分かれているから、"こいつは歌なんやな"っていう感じで観られるじゃないですか。それもあって余計頑張ろうって思える曲ですね。

－「藍色」もセンチメンタルな雰囲気の曲ですけれども、この曲はライヴでやっていると。

空良：結構やってますね。初めて聴いたときに、なんていい曲なんや！ と思って。感情を入れて歌うのは好きなんですけど、あんまり上手くできないから、自分できるのかなと思っていたんですけど、この曲でhuskyに入って初めて落ちサビを担当したんですよ。それもあって余計思い入れがすごくて。歌もダンスも、自分が見せられる最大限のパフォーマンスをしたいと思いながらやっているんですけど、だんだん上手くなってきてるんちゃうかなと思ってますね。"「藍色」が好き"って言ってくれるお客さんも結構多いんですけど、自分的にも思い入れのある曲です。

－たしかにこの曲も感情をどう入れるのかが難しそうですね。入れすぎると壊れる気もするし、出さないと伝わらない気がするし。バランスの取り方が難しそう。

空良：難しかったですね。たぶんこれは恋愛の曲だと思うんですけど、こういう感情があんまり分からなくて（笑）。たぶんこんな気持ちなんやろうなっていうのを想像しながら歌っているんですけど。だからもう考えすぎて、顔がずっとこのまま（※眉間に皺を寄せる）。

－（笑）ずっとしかめっ面だと。

空良：ライヴの写真を見ると"頭、痛いんか？"っていう顔をずっとしてるんですけど、表情でも表現できて、自分には想像できないようなギャップのあるパフォーマンスができてるかなと思ってます。

びゃくや：他の曲と比べたら、「藍色」は振りが緩めなんですよ。けど、サビは結構大きめに歌っているから、重たい曲やなぁって思っていて。この曲はリリイベで絶対やる曲でもあるんですけど、リリイベって照明がずっと同じ明るさなんですよ。そういう場所でやると、何やってるんだろう......って思っちゃうぐらい（笑）、めっちゃ重たい曲なイメージですね、自分は。ライヴハウスでやるとめっちゃいいなって思います。ライトとか演出含めて、めっちゃいい曲な気がしてますね。

しぅく：この曲はhuskyのバンド隊のギターの方（kankanfire）が作っていて。いつも名曲を作ってくださるんですけど、今回も来た！ っていう感じでしたね。私はバンド・セットでやる「藍色」がやっぱり好きで。オケでやるのもいいんですけど、音に厚みがあっての「藍色」のほうが感情を出しやすいなぁって。バンド・セットのときは真後ろにギターの方がいるので、その念を貰いながら歌ってますね。

－そういう意味では、しぅくさんもこの曲はライヴハウスでやりたい曲だと。

しぅく：そうですね。ライヴハウス且つバンド・セットでやりたい曲です。歌詞はさっき話にもあったんですけど、重いというか、軽くは歌えないなって。ちょっと悲しい感じも含んでいるので、感情を入れるのがちょっと難しいんですけど、半年ぐらいライヴでやってきてようやく慣れてきてはいて。でも、もっと上手く歌いたいですね。

－のどかさんは「藍色」を歌ってみていかがでした？

のどか：自分自身の話をすると、「藍色」をヴォイス・トレーニングで初めて歌ったときから、先生がすごく褒めてくださっていて。サビの一番高いところが裏声に転換しなくても出るところだったので、そこをまず褒めてくれて。ただ、最初は一番低い音が出なかったんです。でも、この曲を主に半年間ヴォイス・トレーニングしてきて、今はそこも出るようになりました。あと、さっきしぅくが作曲者の方の話をしてましたけど、作詞をしてくださった方（asaroots）は、huskyがライヴで使う音源をミックスしてくださったり、その方が作詞作曲された別の曲を私が振付したりもしていて。すごく身近な方に関わってもらっている曲なので、ライヴでやっていてすごく楽しいです。

－ちなみにのどかさんが振付された曲って？

のどか：「ALIVE 4 U」という曲があって、それをメンバーにも手伝ってもらいながら振付していて。他にもその方が作詞作曲してくださっている曲があるんですけど、今回の曲でいうと、「僕にできること」の作詞もしてくださってます。

－なるほど。お話にも出た「僕にできること」は、ミュージック・ビデオもすでに公開されていまして。この曲はhuskyにとってどんな曲ですか？

のどか：「僕にできること」のMVは、husky初のライヴMVで、2024年に開催させてもらった"為虎傅翼ーイコフヨクー 無銭ツアー"のダイジェストと、その裏側（オフショット）を含めた内容になっていて。MVの後半ぐらいで、GORILLA HALL OSAKAのワンマン（"Red Riot's Genesis"）が発表されて、自分が大泣きしてるところが映っているんですけど、カメラが入っていたので撮っているのを知ってはいたけど、まさかそこが使われるとは思ってなくて（苦笑）。MVが出た後にファンの方としゃべっていたら、私が泣いているのを見て泣いた人が多かったみたいで、"あのミュージック・ビデオ観られへんわ"って、いっぱい言われました（笑）。曲的にもやっぱり泣けるらしくて、ライヴでやると泣いている方もちらほらいて。"誰が卒業するわけでもないのになんで泣いてんの？"とは思うんですけど（笑）、huskyのライヴがいいと思ってくれてるんやなっていうのが伝わってくるから嬉しいし、泣いているところを見ると、こっちもちょっと泣きそうになりますね。

－しぅくさんも歌っていてグッと来たりします？

しぅく：来ますね。歌詞は結構応援系というか。"君がくれた言葉は今でも糧になって"みたいな、あなたがいるから私たちはいるんだよということもそうやし、逆の目線で見ても自分がオタクしてて良かったなって思える曲なんやろうなって。私は、その歌詞とかはオタクの目を見て、目力入れて（笑）、ありがとうって思いながら歌っていて。その気持ちを伝えられる曲やから歌詞も好きだし、そもそも題名から好きです。私たちができることをライヴで伝えられてるんやなと思えるし、それが伝わっているのが嬉しくて、グっと来ますね。

－びゃくやさんは「僕にできること」を歌っていてどんなことを感じますか？

びゃくや：万人受けするというか、誰が聴いても絶対にいいと思う曲ですね。野外でもライヴハウスでも、どこで歌ってどこで聴いてもいい曲やなって思える。振りもみんなで回るところとかあるんですよ。オタクもブワー！ って回ってくれて、いいフロアができやすい曲やなって思います。オタクも一緒にって感じの曲な気がする。

－たしかにいろんな場所で歌って気持ちいい感じがありますけど、その中でも野外はめちゃくちゃ気持ち良さそうですね。

びゃくや：良かったですよ（笑）。

しぅく：今やってきました（笑）。

－そうですよね（笑）。この取材の前に野外イベント（"NEW AGE YAON"）に出演されていて。

びゃくや：昨日もやったんですよ。昨日は夜にやって、今日は昼にやったんですけど、どっちも良かったです。いい曲でした（笑）。

空良：「僕でき（僕にできること）」は大事なライヴのときに入れている曲で。それこそ"為虎傅翼（為虎傅翼ーイコフヨクー 無銭ツアー）"のときもそうやし、ワンマンのときとか、自分たちの主催ライヴじゃなくても、対バンで大きなライヴのときにも入れているので、それぞれ思い入れがあるんちゃうかなって考えてますね。メンバーだけじゃなくて、オタクもこの曲を聴いたらあの場面を思い出して泣きそうになることもあるから、自分たちもお客さんも思い入れの認識が一緒というか、1つになれる曲なんちゃうかなって。イントロを聴いただけで、みんな"やったー！"って言うし（笑）。私たちはライヴ本数が多くて、「僕でき」はその中でも結構やっているので、人によっては100回以上観てると思うけど（笑）、それでも喜んでくれるので。すごく大事な曲です。

－100回以上やっているという話がありましたけど、ここから200回、300回とやっていく曲だと思いますし、そのたびに重みも増していきそうですね。

空良：そうですね。思い出もだんだん増えてくるし。

－お話を聞いた感じ、今回の収録曲はどれもこれからのhuskyにとって重要な曲になってきそうですね。

空良：一つ一つが重すぎるというか。"重い"っていう意味でも、"思い"っていう意味でも、このミニ・アルバムはマジで"おもい"です！

－そんな作品が2025年の1月1日に出るわけですが、どんな1年にしたいですか？

のどか：今回メジャー・リリースさせてもらうんですけど、何も変わらないままでメディア露出とかが増えたらいいよねという話をしていて。だから、ライヴ本数は減らさずに、メンバーとお客さんの距離感は今まで通りにしつつ、新しいファンの方を増やすためにも、グループを大きくするためにも、テレビとかラジオとか雑誌とかにもいっぱい出れたらいいなっていう思いはあります。

－変わらないまま、例年以上に攻める1年というか。

しぅく：そうですね。ラジオの収録とかYouTubeとかにも出させていただいたんですけど、慣れてないからめちゃくちゃ間違えるし、ヤバいぐらいカミカミで......。そういうところにも慣れて、スラスラスラ〜っとやれるようにしたいですね！

－でも、今日は皆さんすごくスラスラとお話しされてましたよ？

しぅく：いや、こういう（インタビューの）ときは、ライターさんがいいようにまとめてくれるから、うちらは安心していけるんですよ。

びゃくや：（ラジオも）収録とかならな？

しぅく：そう。一発でやらなきゃいけないやつは、私とかもうカミカミで。何言ってるのか分からんくて何回もやり直しさせられたんで、ヤバいっす（苦笑）。みんなもまだあんまり慣れてないから、早く慣れて、プロとしてどんどんやっていきたいですね。

－頑張っていきましょう。びゃくやさんはどんな1年にしたいと考えていますか？

びゃくや：やっぱりメディアにどんどん出たいですね。なんの自信があって言ってんねんって話やけど、全国放送の夜7時から10時のテレビに出たいです！

－いわゆるゴールデンタイムに。どんな番組に出たいです？

びゃくや：たぶんバラエティとかはできひんと思うから（苦笑）。

しぅく：いや、分からん。できるかもしれん。

びゃくや：できる？ ほんまに？

しぅく：できる。ってか、やんねん。

びゃくや：そっか。バラエティも出たいですね。収録なら大丈夫やけど......。

空良：生放送は嫌なん（笑）？

びゃくや：生放送はまだあかん！ でも、言うだけタダなんで。どんどんやりたいですね。

－まさに「SHOUT!!!!!」の歌詞通りですね。"言うだけタダ"という。

一同：ははははは（笑）。

しぅく：夢はデカく。

－大事ですね。空良さんはいかがです？ どんな1年にしたいですか？

空良：2025年はメディア露出もそうなんですけど、みんなで話し合う時間を多くしたいです。ライヴのパフォーマンスの話とか、今後のことについてとか。今はほぼ毎日一緒にいて話すことが少なくなってきているから、ミーティングみたいな感じでちゃんと話して、自分たちのモチベーションを自分たちで上げて、みんなの意見を一致させて成長していける年にしたいです。

－メディアで外に出つつ、話し合って内側もしっかり固めたいと。

空良：そうですね。ライヴ後とかに"ちょっと間違えちゃった、ごめんね！"とかはあるんですけど、このセトリで行くからどういう感情でやっていくか、どんなモチベーションでやっていくかみたいな。そこがみんな違っていると、ほんまにバラバラになっちゃうんで、ちゃんと1つになれるように、毎回毎回ちゃんと話し合っていけたらなと思ってます。