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INTERVIEW

Lonesome_Blue

2022.12.14UPDATE

2022年12月号掲載

Lonesome_Blue

Member:野村 麻衣子(Vo) 成美(Gt) 広瀬 ゆうき(Ba) MIZUKI(Dr)

Interviewer:宮﨑 大樹

-2曲目の「Body Rock」は、野村さんの流暢な英語のラップが光るミクスチャー・ロックに仕上がっています。

野村:私は歌について歌った曲とか、音楽について歌った曲がすごく好きで。これも歌とかライヴとか、そういうことについて歌っている歌詞の内容なので、お客さんとの相乗効果でこれから曲がもっといいものになっていくんじゃないのかなと思います。ライヴがとても楽しみです。

成美:この楽曲が飛び抜けてチャラいんですよ(笑)。そのナンパな感じが私はとても好きで。歌詞だけ見たらLAメタル的なポップさで、楽曲としては"ロック・ファンならこういう曲が好きだよね、こういうノリが好きだよね"みたいなものなので、私も例に漏れず好きですね。ギターを弾いているときも、ドラムにリズムを合わせる感じがすごく好きです。私はいつも歌詞も重ければ曲も練られていて、胃もたれしそうな曲ばかりやっていたので(笑)、このぐらいの軽薄さが弾いていて楽しくなりました。

MIZUKI:この曲はミドル・テンポで16分(音符)がある曲なので、すごく好きです。意外とキックを踏んでいて難しいんですけど、麻衣ちゃんの歌がめちゃくちゃいいので、すごくライヴが盛り上がるだろうなと思っています。

-アルバムでも屈指のライヴ・キラーチューンですよね。ファンや聴き手に対して明確にメッセージを投げている歌詞もとても良かったです。有観客で、対面で歌うことに意味がある曲だと思います。

野村:歌っていてとにかく楽しかったし、ライヴで歌っているような気持ちでレコーディングをしました。"Oh oh"と言うところでは、お客さんが歌うのはまだ先かもしれないですけど、いつか聞きたいです。

広瀬:歌詞に関してはアイドルの自己紹介ソングみたいだと思いました(笑)。"こんなに明るい曲をやっていいんだ"と思って嬉しかったですね。すごくキャッチーで、深いことを考えなくていいから、"行こうぜ"というノリの美味しさをすごく感じて。

-「Mine」では、野村さんが初の作詞を担当していますね。どんな経緯で歌詞を手掛けることになったのか、どのように書きあげていったのか聞かせてください。

野村:作詞はいつかやりたいなと思っていたんですけど、それが今回この曲になりました。歌詞を書くのってこんなに大変なんだと思いましたね。声優さんとかアーティスト・デビューされている方には歌詞を書いている方もいらっしゃると思うんですけど、みんなすごいことをしていたんだなって本当にしみじみと感じるぐらい、歌詞を書くという作業が難しくて、苦しみながら書きました。

-曲を聴いたイメージから書いたのか、自分の中に書きたいものがあって曲に当てていったのか、どっちでした?

野村:初めての作詞なので、自分自身のことを書きたいなと思っていたんです。ただ、曲がカッコ良かったから、のんきなことは歌っていられなかったので、今のこの歌詞になりました。

-歌詞を読んだ印象ですけど、野村さんって内面的にロックな尖っている部分を持っていますよね。

広瀬:麻衣ちゃんって、意外と尖っているんですよね。そこがいいんですよ。外に出す人間性と内に秘めている人間性って、一緒だけど違うところがあるじゃないですか? 麻衣ちゃんって日々Instagramとかに"空が青い"とか"紅茶が美味しい"とか、"小鳥さんが鳴いている"、"今日は河原でピクニック"とか投稿していて、そういう人生を送っているんですね。それが公の場に出している"野村麻衣子"で。それもありのままの麻衣ちゃんなので、そこをたくさんファンに見せてきたから、"ロンブルで作詞をするならどうするんだろう?"と思ったんですけど、麻衣ちゃんの内側の深いところがしっかり出た歌詞を書いてくれたので、ビックリしたし、そうだよねと思って。"意外にもちゃんと考えている女"というのが麻衣ちゃんのいいところなんです。麻衣ちゃんのファンの方は、見たことのない麻衣ちゃんをこの歌詞で知れると思うので、早く麻衣ちゃんのファンの人にこの歌詞を読んでほしくなりました。

-成美さんとMIZUKIさんからの印象はいかがでしたか?

成美:ふわふわしていて礼儀正しい、お仕事をしっかりやる声優さんというイメージから入ったんですけど、一緒にいる時間が長くなっていくにつれて"この子はすごい頑固だ"と思うことがあって(笑)。そこが私はすごく好きです。自分の考えがすごくしっかりしている子なので、私はどんどん苦しみながら歌詞を書いてほしいなぁと思っています(笑)。

MIZUKI:ほぼ同じです。同じような感じで見ています(笑)。

野村:頑固なことがもう見抜かれていました(笑)。

-この曲は、イントロや間奏の変拍子にギター・ソロと、演奏の聴きどころも多いです。

MIZUKI:テックの方と一緒に録ったんですけど、2種類のスネアをふたつ重ねたらいいんじゃね? って、2回叩いて録っていただきました。ヴィンテージっぽい乾いた感じでいきたかったけど、そのまま曲に入れると埋もれちゃうから、頭だけにしようとしたのがこだわりですね。

成美:「Face The Fear」や「Body Rock」と違っていなたさの残るような感じが、私が今までやってきた界隈の音楽に近しい感じもあり、変拍子のキメがすごくSIAM SHADE的だなと。下手に音数を詰めるよりはちゃんとメロディを大事にしつつ、勢いのあるロックなギターを入れたいなと思っていました。ギター・ソロを録るときって、細かいことを気にしちゃうし、録り直しちゃったりとかするんですけど、この曲に関しては"このままでいいや"みたいな、いい意味で投げやりになれたといいますか、勢いのまま行けましたね。

-アルバムは、ヘヴィ・メタル色の強い「Rising Up For Gloria」で締めくくられます。戦い、勝利、未来がテーマに据えられた壮大な1曲です。

野村:"おめでたいな"って思いました。

一同:(笑)

-"おめでたい"ですか?

野村:日が昇りそうで。最後にアルバムが盛り上がって、締めくくりに相応しい。荘厳さ、勝利!

広瀬:ドコドコドコってしているなと思いました(笑)。"一緒に行こう?"とかじゃなくて、部屋から引っ張り出される感じ。"行っくっぞ!"みたいな(笑)。

成美:私は意外とこの手のピュア・メタルなことをやっていなくて、メタルだぁと思いました。こういう曲はライヴでやるとライヴ映えすると言いますか、メロスピ的な楽曲とか、そういうのが好きな人たちが好きそうな曲だなと思いましたね。疾走メタル曲のライヴ映えってすごいので、ライヴまで頑張ります。

MIZUKI:"THEメタル"を初めて録ったなぁと。私が録ったときは、麻衣ちゃんの歌がまだ入っていなかったんですよ。"麻衣ちゃんの歌が入ったらどうなるんだろう、全然想像できないな"と思って聴いてみたら、普通のメタルと全然違う透明な歌声だから、これもめちゃくちゃいいなと思いました。

野村:こういうメタル曲を歌うことには慣れていなかったので、すごい心配だったんですけど、意外に"いいね"と言ってもらえて嬉しかったですね。自分では選ばないような服を着た感覚です。それを"似合っている"と言われて、"良かった。これから着てみようかな"という気分で。

-ジャンルへ寄せようとせず、自分の色を出していった感じですよね。

野村:こうしようと思ってもそうはならないと思うので、自分なりに歌ってみましたね。

-アルバムとしてはその他にも多彩な全10曲が揃いましたが、4人それぞれのお気に入りの1曲を選んでいただき、理由と共に聞かせてください。

広瀬:「Superhero」がすごく好きです。「Superhero」が唯一最初に想定した曲の生き残りなんですけど、リズムが難しすぎる感じがあって、振り回されるのがすごく好きで。歌詞は"私があなたのヒーローでいてあげる"みたいなものではなくて、"私のヒーローは私しかいないんだから"みたいな、自分のために歌っている感じも好きです。自分のために歌っている曲のほうが、元気が出る感じがして好きですね。

野村:「Blue Like Sapphire (The Flower Of Hope)」という曲は、歌っていてすごく楽しくて、心地いいです。サビに横からコーラスが入る感じとかも、聴いていて心地よくて、すごく好きで。一番自分が歌いやすい、歌っていて楽しい曲ですね。

MIZUKI:「Hide And Seek」はテンポが196で、バスドラが16分音符でびっしり2小節間入っているところがめちゃくちゃ大変だったけど、無事に録れたのでぜひ聴いてほしいです。あと、後半ではみんなでコーラスを入れたんですよ。それがすごく楽しくて、思い出に残っています。なのでライヴでも声出しできるならみんなでやりたいなと思っています。

成美:私は「Aurora」が好きです。シリアスな雰囲気のラウドロックがもともとすごく好きで、リンキン(LINKIN PARK)とかをよく聴いていたから、その流れでこれが私にとって一番ハマったんだなと。ちょっとDjent風味なところも楽しいなと思いました。麻衣ちゃんのセリフがすごくクールに決まっているので、何度も聴いちゃいましたね。

-アルバムのタイトルの"Second To None"は"誰にも負けない"という意味があるそうです。強気な姿勢が頼もしいですが、どうしてこのタイトルを付けたのでしょうか?

野村:1stアルバムなので、決意とか覚悟とか、ロンブルとしてやっていく決意表明みたいなことをタイトルに込めたいなと思って、こういうタイトルにしました。

広瀬:ロンブルらしいタイトルになったなと思います。道なき道を行かないといけない感じがある気がしていて。直訳をすると"2番目はない"みたいな意味になるんですけど、だからこそ誰にも劣らない、オンリーワンの道を切り拓いていかないといけないと思うので、ロンブルらしいタイトルだと思っています。

-そして、そのためのワンマン"Zero Gravity ~1st ワンマン LIVE~"がついに決まったということで。

野村:楽しみです。最近自分の中でのロンブルとしての目標が定まりました。いろんなところから集まった4人ですけど、みんなのことをそれぞれ尊敬できるし、それぞれ好きだなと心から思える4人が集まったのは奇跡のようなことだと思えて。この4人だからこそこそ見れる景色ってどんな景色なのか、見てみたいって。その景色にたどり着くまでの初めの1歩だと考えているので、"この4人を見続けていきたい"って思ってくれるようなライヴにしたいと思っています。