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INTERVIEW

odd five

2021.12.09UPDATE

2021年12月号掲載

odd five

メンバー:中 拓史(Vo) 今来 淳平(Gt)

インタビュアー:山本 真由

ワールド・ミュージックなど、様々な要素を取り入れた独自のスタイルで、激しくもどこかノスタルジックなサウンドを鳴らす5人組、odd five。そんな彼らの新ミニ・アルバム『MUTANTS』が完成した。コロナ禍を経て、オンライン・ライヴを重ねながら地道な活動を繰り替えて、自身の音楽と向き合ってきた彼ら。長年サポート・メンバーとして活動を共にしてきた塚川由祐も正式に加わり、今まさに充実したバンドの状況がわかる全6曲を収めた今作について、作詞作曲を主に手掛けているメンバーの中 拓史と今来淳平にメール・インタビューで答えてもらった。

-ここ2年ほどは、コロナ禍で多くのバンドが活動に苦労した期間でしたが、odd fiveのみなさんはどのように過ごされていたのでしょうか?

中:2020年は配信ライヴをしつつ、改めて自分たちの楽器や音楽と向き合う時間を過ごしましたね。自主練の時間を増やしたり、みんなでスタジオにこもりきって爆音で音楽を共有し合ったり。今まで以上に丁寧に重ねていったその時間が、間違いではなかったと確認していく、そんな2021年になったと思います。"odd fiveめっちゃいいバンドやん!"って実感する瞬間が今年はたくさんありました。気分が落ち込む時期ではありましたが、モチベーションの維持は上手くし続けられたと思います。

-今年の3月には、会場限定のアコースティック・アルバム『Ethnic World Session』をリリースしていますね。疾走感のある激しいナンバー「TOTEM」がオシャレなラテン風にセルフ・カバーされているなど、改めてodd fiveの楽曲のボーダレスな魅力を実感できる作品になっていると思います。こうしたアコースティック作品を制作しようと思ったきっかけは?

中:以前からリリースのたびにインストア・ライヴ限定でアコースティック編成をやっていたのですが、かなりアレンジにこだわったりしていたので、"そのときだけにするのはもったいないよなー"となんとなく思っていましたね。会場限定盤にしたのは、コロナ禍でライヴハウスから遠のいてしまった人たちがまた足を運ぶきっかけに少しでもなったらなと願いを込めてのことです。結局、緊急事態宣言がまた発令されたりで"すべて計画通り!"とはいかなかったんですが、いい作品が仕上がったのでぜひ手に入れてほしいですね。

-また、そのタイミングでドラマーの塚川さんが正式メンバーとなることも発表されました。塚川さんについては、前回2017年10月のインタビューですでに"サポートの域を超えてる"、"本当にメンバーの一員っていう感覚"というように語られていましたが、なぜこのタイミングで正式加入となったのでしょうか?

中:やはりコロナ禍に入ったことがひとつ大きなきっかけですね。2020年は活動休止だったり脱退、解散だったり、そんな言葉を目にすることが多くてすごく寂しかったんですよね。そんな誰も責められない状況、先の見えない戦いの中で塚川自身も感じることが多々あったんだと思います。アコースティック盤をリリースするタイミングで、"俺入るわ! 暗いニュースばっかりやから少しでもハッピーなニュースを作りたい!!"と言ってくれたんです。"メンバーの一員という感覚"は重箱の隅をつつくような言い方をすれば、"正式加入するタイミングがわからなくなっていた"ということなので、塚川自身の口からはっきりと言ってくれたときはめちゃくちゃ嬉しかったです。

-そのほか、パンデミックに伴う社会の変化によって、音楽に対する姿勢やバンドのあり方など、何か影響などはありましたか?

今来:ツアーをガンガン回ってるときは、良くも悪くもライヴが強いバンドが一番、みたいな先入観がすごくあったなと今では思うんですよね。それは間違いないんですけど、ふとライヴがなくなって家でじっくり音楽を聴いてたときに、"あ、俺RADIOHEADめっちゃ好きやったな"とか(笑)、音楽の聴き方にもいろいろあることを思い出して、自分たちは自分たちで何も間違ってないなって思って。そこからはコロナ前以上に吹っ切れたライヴができるようになりました。

-そして、そんなコロナ禍を経て、最新ミニ・アルバム『MUTANTS』がリリースされました。今作の制作には、いつごろ着手したのでしょうか?

今来:2020年の秋ぐらいには何曲かのデモを作っていました。この時期はライヴが少なかったのもあり、今までやったことないやり方で作曲してみよう、ということで貸し切りにしてカンヅメでスタジオ・ワークさせてもらいました。僕がミックスで行き詰まったときに、試しにドラムのツカ(塚川)がミックスしてみたら案外"めっちゃいいやん!"ってなったり、今まで自分ひとりで全部作ることが多かったので、セッションで作ったり、みんなでアイディアを出し合ったりしたのは新鮮な時間でした。

-"MUTANTS"、というタイトル通り、これまで以上に多様性を持ったバンドの変異や進化を感じさせる作品ですが、今作に一貫したテーマのようなものはあるのでしょうか?

今来:僕はSFとか科学が好きでよく調べたりするんですが、"進化"というのは何か意志があって行われるのではなく、より時代や環境に適応した生物がたまたま生き残り、結果的に選ばれたように見える、というものなんですよね。音楽も様々な形があるけど何が優れている、というわけではない、でも常に変化を続けなければ時代の荒波を生き残ることはできない......。そういう考えのもと、先入観なしにいろんな曲を作って、その中から"今だからこそできた"と言える曲を選びました。

-以前の作品では、ギターの今来さんがアートワークを監修されていたそうですが、これまでのオリエンタルなアートワークとはちょっと変わった、今作のちょっとアメコミ風なアートワークも今来さんが手掛けたのでしょうか?

今来:僕が描きました。タブレットでコツコツ仕上げて結構楽しかったです。アメコミは昔から好きで、"スパイダーマン"のコミックとかを集めてたぐらいです。ジャケとかブックレットにもたくさん遊び心が入ってるのでぜひ手に取っていろいろ探してほしいです。