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INTERVIEW

工藤晴香 × DI:VISION

2020.12.10UPDATE

2020年12月号掲載

工藤晴香 × DI:VISION

次世代ガールズ・バンド・プロジェクト"バンドリ!"のリアル・バンド、Roseliaのメンバー(氷川紗夜)としても活躍している声優 工藤晴香が、ソロ・アーティストとして2ndミニ・アルバムを完成させ、そのリリースを記念したスペシャル・コラボとして限定アイテムの制作が決定した。限定アイテムの制作にまつわる話から、普段のファッションとの接し方など、コラボ・アイテムとファッションを中心に、コラボを担当したブランド、DI:VISIONのデザイナーも交えた特別対談の模様をお届けする。

工藤晴香
DI:VISION:K(ディレクター)
インタビュアー:米沢 彰 Photo by 牛島康介(MASH management)


気分を寄せたいなっていうときには、ファッションもちょっと寄せたりするんですよね


-まずは撮影お疲れさまでした。工藤さんはもともと"Seventeen"の専属モデルとしてキャリアをスタートされているだけあってさすがですね。

工藤:いやいや大昔のことです!

-サクサク進みましたね。すごくやりやすかったなぁと思います。Kさんいかがでしたか。

K:そのとおりで。さすがカメラを向けられたときはもう表現者という感じで。

-実際にコラボ商品を着て撮影してみての感想をうかがってもよろしいでしょうか?

工藤:すごく楽で。今着ているこちら(コラボ・スウェット)も裏起毛になっているのですごくあったかいです。袖もすごくかわいくて。"クドハル(KDHR)"って書いてますね! ありがとうございます! すごくわかりやすくていいです。なんにでも合わせやすいなって思いました。

-特に気に入っている部分や、推したい部分などはありますでしょうか?

工藤:コラボや自分のファンクラブのグッズはいろいろ出しているんですけど、ボトムスは初めてなんですよ。なのですごく嬉しいです。ここにもちゃんとワッペンがついてますし、ポケットがついてるのも便利でめっちゃ嬉しいです。部屋着としても使えるし、お出かけでも使えるし。

-今回のコラボの制作にあたっては工藤晴香さんのイメージや要望が最初にあって、そこからものづくりを始めていく流れでしたね。改めて当初思っていたことや、こんなものにしたかったという思いの部分をうかがってよろしいでしょうか?

工藤:最初はやっぱり楽ちんな恰好がいいと思っていて。今流行ってるじゃないですか。ワンマイルウェアみたいな、ちょっとのおでかけにもちょうどいい服みたいな。そういうのを作ってみたい気持ちがあって。部屋着としてもおうち時間のお供に着られて、ちょっとしたお出かけにも使えるものを今回コラボで作ってみたいなというのがあったので、今回それが実現してすごく嬉しいです。

-DI:VISIONとして最初にお話があったときはどのように感じましたか?

K:単純にお名前も知ってましたし、光栄だなっていうのが最初の思いですね。もともとどこのメディアだったか覚えてないんですけど、インタビューの記事を以前に読んで、自分の発言に責任をもっている方だなと思っていました。

工藤:めっちゃありがとうございます!

K:自粛期間中の制作はどうでしたか、という内容だったと思うんですけど、今の状況をすごく考えて、軽率な、無責任な発言ではなく、しっかりと前向きな発言をされていたのを覚えていて。

工藤:よかったー。ありがとうございます。

-すごいタイミングだったんですね。

K:そうですね。

-工藤さんのイメージを聞いて、どのように考えて商品に落とし込んでいったのでしょうか?

K:普段から結構コラボレーション自体はやるんですけど、グループやバンドが多くて、個人はあまりないんですよね。今回工藤さんとコラボするとなったときに、自分との共通点を探すところからまず始まって、SNSを拝見したりしました。そのなかで、Instagramに(映画)"シャイニング"のグッズやボードゲームを載せているのを見たり、部屋の小物からもインスピレーションを貰って取り入れたりして。個人的な趣味を強めに入れたので、通らないかと思ったんですけど、でも通ったので、すごく嬉しかったです。

-デザインを決めていく過程の中で、工藤さんからはかなり早いタイミングでデザインのアイディアにOKが出たのが印象的でした。最初にデザイン案を見たときの感想をうかがってもよろしいですか?

工藤:マネージャーにパソコンの画面でAパターン、Bパターンで出されたときにすぐ目についたのがこのデザインだったんですよ。それでもう"これ!"って。

-(笑)

工藤:他にもあるんですよっていうので全部見て、やっぱりこれって。変更してほしいところとか、つけ足してほしいとか、希望はありますか? って聞かれたときにも、何もなくて、"これで"と。もう直感でこれ! って感じでしたね。

-実際に商品としてこうして形になったのを見ると、当初の工藤さんの意図通りの商品に仕上がったのではないかと私からは見えますが、工藤さんご自身としてはいかがですか?

工藤:いやもう近いどころか100パーセントですね。ありがとうございます。一生着ます!

一同:(笑)

-DI:VISIONは毎シーズンいろんな方をモデルに撮影をされていますね。工藤晴香さんにとっても楽曲の制作面で関わりの深い平地孝次さんと楽曲を制作しているPassCodeの南 菜生さんや、エルフリーデの山吹りょう(Gt)さん、WILL-O'の榎本りょうさんをモデルに起用したりもされていますが、今回の工藤さんとのモデル撮影はいかがでしたか?

K:いつも自分の中から出たデザインのテーマがあるのですが、今回はどちらかというと工藤さんの世界観に寄り添うような感覚で。普段(DI:VISIONでは)笑顔のカットは採用しないんですけど、僕の中で(工藤さんは)笑顔の印象が強くて。なので今回の写真の選び方に関しては、笑顔のカットもあっていいんじゃないかなと思っています。まだどのカットが採用になるか今の時点ではわからないですが、新しい発見や世界観をDI:VISIONに持ってくることができたんじゃないかなと思います。

-工藤さんにとってはモデルとしてのキャリアも長いですが、こうした自らのコラボ商品のモデルをするのはいわゆる通常のモデルというか、既製品を着るモデル、様々な取材などで受ける撮影とはまた違って感じることもありますか?

工藤:わりと一緒ではありますね。その写真を見た人に欲しいなとか着たいなって思ってもらうためのお仕事なので、そのスタンスは一緒です。でもテンションは上がります。やっぱり好きなものなので。これ誰も着ないだろとって思いながら着るお仕事も実際にはあったので(笑)。でも自分のコラボで"KDHR"って書いてあるのはテンション上がりますね。

-ちょっと話は変わりますが、工藤さんの普段のファッションへのこだわりや、気に入っているスタイルなどをうかがってもよろしいでしょうか?

工藤:こだわり......。楽ちんがテーマですね。

-(笑)

工藤:やっぱり朝から夜まで仕事などでタイトな服を着ていると、疲れちゃうんですよ。極力楽な恰好でいたいんです(笑)。ちょっとした立食パーティーだとかのときはもちろんちゃんとした格好するんですけど、基本楽な恰好ですね。絶対スニーカー。スニーカーなんですけど、変わったデザインのものを履きたいなとかそういうこだわりはあります。

-今回のコラボは"ON"と"OFF"の二面性が備わっていて、1回のコラボで2度おいしいというか、違う面をしっかりと出しているのが面白いですよね。工藤さんの普段のファッションでも、オンとオフを意識して使い分けたりしているのでしょうか?

工藤:えー、オフはひどすぎて人に見せられない(笑)。部屋着も上下バラバラみたいな。色もひどいし。でもこのコラボ・アイテムを手に入れたので、これで家にいられる。これで見られても恥ずかしくない。おしゃれじゃんっていう。ありがたいですね。

-職業柄、人と関わっている状態が多く、オンの時間が長そうなイメージですが、実際にはいかがですか?

工藤:オンが長いですね。なので余計にオフのときは楽な恰好がしたい。

-たしかに、そのぶんオフのときが大事になりますね。これはオンのときだと思いますが、SNSを見ていても、本当にいろいろなファッションを楽しんでるなぁと。特定のこれが好きというよりも、本当に幅広くいろんなスタイルが好きという感じなのでしょうか?

工藤:そうですね。実はあまりこだわりがなくて。着てみたいなと思ったら着ちゃう。ウインドウ・ショッピングとかしてても、今まで着たことがないタイプのブランドだけど、ビビッときたから買おうかなみたいな。わりとそういうタイプです。だから店員さんとかにはびっくりされます。

K:ちょっとわかります。僕は言いわけしたりしますね、今日はこんな感じなんですけど、こういうのも着るんですって言ってみたり。

工藤:わかります! 明らかにパーカーとデニムなのに全然違う系統だと"プレゼントですか?"、"いや違います、自分のです"とかありますね。

-店員さんもびっくりしちゃいますね。

工藤:でもみなさんサービスなのかわかんないですけど、喜んでくれますね。"目覚めたらまた来てくださいね"って(笑)。

K:目覚めてない前提なんですね(笑)。

-そういったファッションの幅には、モデルとしていろいろなスタイルを経験したことが生きていますか?

工藤:もしかしたらそれも関係しているのかもしれないですし、あと生きてるからにはいろいろ挑戦したいな、いろんな服着てみたいなっていうのはありますね。

-最新作『POWER CHORD』でも、タイプ違いでまったく違うファッションのカットがジャケットに使われていますね。同じ作品でこれだけ変えるのもあまりないことかなと思いました。こうした経緯や意図などがありましたらうかがえますでしょうか?

工藤:もともと3種類出したいっていうのは決まっていて、3種類ファッションを変えようっていうことでスポーツっぽいものと、ちょっとゴージャスなものと、遊びがあるTシャツをドレッシーに着たいんですよねってスタイリストさんに提案して、その3パターンになりました。3つとも同じテイストの服だとたぶんつまらないんじゃないかなと思って。遊び要素ですね。

-本当にガラッと違いますよね。

工藤:明らかに普段着ないよなっていうものをあえて着ました。

-音源としても歌い方がものすごく幅広くて、6曲の中でこれだけ歌い方を変えていくのは、普通のシンガーだとあまり考えられないことかなと思いました。周りに合わせながら、いろんなスタイルを出していくというのは、音楽にもファッションにも通じることかもしれませんね。音楽とファッションの関連性について工藤さんのお考えをうかがえますでしょうか?

工藤:普段声優のお仕事をしていて、男の子を演じるときもあれば、大人の女性を演じるときもあれば、純粋な女の子を演じたりもしていて。そういう気分を寄せたいなっていうときには、ファッションもちょっと寄せたりするんですよね。レコーディングのときにも、これはかっこいい曲だからちょっと強いテイストでいこうって全身黒にしたり、楽しい曲のときは、めっちゃ梅雨の時期でテンション下がってたんですけど、無理やりピンクのスカート履いてテンション上げなきゃみたいな。そこは繋がっているのかなと思いますね。