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INTERVIEW

RHAPSODY OF FIRE

2019.03.14UPDATE

2019年03月号掲載

RHAPSODY OF FIRE

Member:Alex Staropoli(Key) Giacomo Voli(Vo) Manu Lotter(Dr)

Interviewer:菅谷 透

-アルバムのレコーディングは、いつごろスタートしたのでしょうか?

Alex:作曲プロセスがスタートしたのは2年近く前だね。ドラムのレコーディングは2018年5月に始まって、他はすべてあとに続いた。今回は俺がバンド・メンバー全員の音をレコーディングして、クオリティ面を完全に仕切れるようにしたんだ。作曲して、編曲して、録音して、編集して、最終ミックスのためにすべてを準備して......というのは大きなタスクだけど、真の意味でこのバンドとファンたちに相応しい結果を確実にもたらすためには、それが唯一の方法だったんだ。

-近作と同様に、今回もAlexがプロデュースを担当していますね。重厚なオーケストラとアグレッシヴなバンド・サウンドが見事に融合されていますが、アレンジや音作りでこだわった点はありますか?

Alex:そういった、たくさんの要素のバランスが整った状態を維持しながら、バンドがシャープで存在感のあるプレイをすることが大事だね。もちろん本物のオーケストラを使うことは俺には必須だ。だから、今回はブルガリアの国営ラジオの交響楽団を起用したんだよ。600作以上のサウンドトラックを録音してきた現役のオーケストラだぜ! ローマからスタジオまでやってきたんだ。彼らはEnnio Morricone(※映画音楽などを多数手掛けるイタリア人作曲家)といったミュージシャンたちと仕事をしているからね。

-また、楽曲はここ最近のアルバムに見られたドラマチックな展開もありつつ、初期作を思わせるスピーディな要素も濃く発揮されていると感じました。作曲プロセスではどのようなことを意識しましたか?

Alex:RHAPSODY(※RHAPSODY OF FIREの以前のバンド名/2006年に現バンド名に改名)の結成メンバーであり共同作曲者のひとりとしては、過去の作品で聞こえた音楽的な要素がそのあとに時として現れるのはすこぶるノーマルなことだと思う。俺は初期のころから、リスナーの空想を刺激するような音楽を作りたいと思っていたからね。あるジャーナリストが俺たちの音楽を"人生の年月のための映画"と表現してくれていたけど、そういうものを作りたいといつも思っているんだ。

-今作のジャケットからは、ドラゴンに代表されるファンタジー世界の怪物が登場していた、過去作のそれとはまた違った印象を受けました。デザインのテーマを教えていただけますか?

Alex:今回はいつもと違うものが欲しいと思ったんだ。この美しいアートワークはAlex Charleuxが作ってくれた。今まで俺たちが作ってもらったアートワークの中でも最高の部類に入ると思うね。ワイドなバージョンは息を呑む美しさだよ。細部に至るまで本当にたくさんのこだわりと深みがあるんだ。俺たちの新しいサーガを、想像力の限界まで体現してくれているよ。

-「Rain Of Fury」はバンドの新しいアンセムになり得るような、キャッチーでパワフルな楽曲です。先行シングルとしてリリースされていますが、ファンからの反応はいかがですか?

Alex:今のところファンの反応は素晴らしいよ、ネットでもライヴでもね! これは30分で作曲したんだ。冒険心のあるオーケストレーションを備えた、速いトラックを作るというアイディアがあった。世界中のファン、特に日本のファンを感動させるようなものをね。

-今作では「Clash Of Times」でのスリリングなフレーズなど、ギター・パートも非常に充実しています。今作ではどのようなことを狙ってギター・フレーズを制作しましたか?

Alex:Robyとふたりで、ギター・ソロをワンランク上げるために取り組んだんだ。あいつは、何か斬新でエキサイティングなことをやるというアイディアをとても気に入ってくれたよ。俺はギターのハーモニーが特に気に入っているんだ。

-みなさんの思う、今作の聴きどころを教えていただけますか?

Alex:難しい質問だね! ファンにはアルバム全体を聴いてほしいね。全体をひとつのファンタスティックな旅として。ともあれ、どの曲をランダムにピックアップしても、すぐ気に入ってもらえると確信しているよ。

-「Tales Of A Hero's Fate」の最後にはナレーションが登場しますが、どなたが担当しているのでしょうか? どこかで聞き覚えがありますが......。

Alex:ナレーションはChristopher Lee(※イギリスの俳優。RHAPSODY OF FIREの作品にもナレーションなどで参加。2015年没)だよ! 魔法みたいなことが起こったんだ。Robyと俺がこの新しい物語について話し合いながら基本的な要素を書いていたとき、このバンドのビデオ・クリップを何度か手掛けたこともある、友人で映画監督のNeil Johnsonが、Christopher Leeが短いナレーションをやっている音声ファイルを送ってくれたんだ。そのナレーションが俺たちの物語にぴったり合って、ビックリしたよ。彼の深みのある声を聞ける最後のチャンスだ。本当に素晴らしい栄誉だよ。

-日本盤のボーナス・トラックには、「Rain Of Fury」の日本語バージョンが収録されています。英語やイタリア語とは単語や発音などが異なるように思いますが、実際に歌ってみていかがでしたか?

Giacomo:日本語はイタリア語の話者にとってかなり楽なんだ! 日本語とイタリア語の音はあまり違いがないから、簡単な感じで、とても楽しくやれたよ。本当に光栄だったと言わずにはいられない。今後もまたやってみたいね!

-6月には、『The Eighth Mountain』を引っ提げたジャパン・ツアーも決定しています。新体制では初の来日になるかと思いますが、ライヴへの意気込みを聞かせていただけますか?

Alex:日本に行くのはいつも素晴らしい体験だね。俺は今回1週間前乗りして、みんなの美しい国を少し訪ねてみるつもりなんだ。ファンはとても特別な存在で、いつも俺たちを支えてくれているし、今回また日本でプレイして楽しい時間を過ごせるのを全員楽しみにしているんだ。もちろん「Rain Of Fury」は日本語でやるよ! 待ちきれないね!

-最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

Alex:日本の友人のみんな、こんなに長い間俺たちにとって特別な存在でいてくれて、支えてくれてありがとう。RHAPSODY OF FIREは大阪と東京で1回ずつショーをするためにもうすぐまたそっちに行くよ。この2回のイベントを記憶に残るものにしよう! ぜひ俺たちに会いに来てくれ! 待っているよ!