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INTERVIEW

Yuzuriha × 田浦 楽

2019.01.15UPDATE

2019年01月号掲載

Yuzuriha × 田浦 楽

東京赤羽発の5人組、Yuzurihaが1stシングル『-楪-』でデビューを飾ることになった。結成は2018年、メンバーの平均年齢は19歳というのだから、まさにこれから羽ばたこうとしている要注目のニューカマーと言っていい。その初音源を田浦 楽(Crystal Lake/A Ghost of Flare/SOUL JAPAN)がプロデュースする形となり、頼もしいバックアップを得てリリースされる。今回はバンドと6人目のメンバー的なポジションで携わったプロデューサー、田浦との対談にて、Yuzurihaというバンドの成り立ち、音楽ルーツ、今作の魅力について大いに語ってもらった。

Yuzuriha:Kazuki(Gt) NARI(Gt) Wada(Ba) Shota(Dr) ハセガワユタカ(Support Vo)
田浦 楽
インタビュアー:荒金 良介 Photo by RIO NAKAMURA

-メンバーみなさん、まだかなり若いんですよね?

田浦:NARI君はまだ高校生で、今は18歳?

NARI:そうです。

Shota:僕は17歳で、誕生日が来たら18歳になります。

Kazuki:俺ら残りのメンバー(Kazuki 、Wada、ハセガワユタカ)は20歳です。

-バンド自体も2018年結成ですよね?

田浦:結成はそうなんですけど、おしゃめがねという前身バンドがあり、そのときに出会ったんですよ。

ハセガワ:その前身バンドを含めると、5年ぐらいやってます。

Kazuki:高校からバンドをやり始めて、メンバーが入ったり抜けたりして、初期メンバーが抜けたので、バンド名を変えようと。

-今作はYuzurihaとしての初音源ですが、田浦さんが関わるようになった経緯は?

田浦:"日本男児"というイベントにYuzurihaも出てて、基本的に出演バンドは全部観るんですけど、その中でもオリジナリティがあるし、メロディも多彩だなと思ったんです。それですぐに声を掛けたんですよ。可能性を感じたし、いいバンドだなって。そのときはちょうど別のバンドのプロデュースを4バンドくらい請け負っている状態だったので、それから先はあまり関係を持てなかったけど、出会って1年後くらいにKazukiから電話を貰ったんです。プロデュースしてほしいと。前にやりたいと思っていたから、"おっ、マジ!?"って、これは面白いことになりそうだなと感じて。で、最初に"EPを作りたい"と言われたけど、"とりあえず1曲ヤバいものを作ろうよ"って提案しました。予算をかけてMVも撮って、名刺代わりの1曲を作ろうという。

ハセガワ:自分はCrystal Lakeも大好きだったので、ほんとに恐れ多いなと思って。

田浦:基本僕から声を掛けるパターンが多いけど、Kazukiからオファーが来たので、特殊なパターンですね。

-Kazukiさんはなぜ田浦さんにプロデュースをお願いしようと?

Kazuki:ほんとは去年の2月にCDを出したかったけど、ギター、ドラムが抜けて、ごちゃごちゃしてたんですよ。楽さんがレックしているのも知ってたから、当たって砕けろって気持ちで相談してみようと思ったんです。最初は"どうやって曲を作ればいいですか?"って聞いたりして。

田浦:そうだね。デモがたくさんあって、"どれがいいですかね?"って。"一緒にやるとなったときにデモをちょうだい!"って言いました。

Kazuki:毎月デモを送ってましたね(笑)。

-6人目のメンバー的な立ち位置ですね。

田浦:プロデュースする時点で、一番役に立つメンバーというポジションでいたいんですよ。僕の方でいろいろ提案するけど、決定権はバンドにありますからね。プロデュースをやってほしいとよく言われるけど、相性もあるし結構断ってるんですよ。

-あっ、そうなんですか。

田浦:自分が入ることによってバンドがプラスになる場合のみ引き受けるっていうスタンスでやってます。そこはバンドと話し合いますね。Yuzurihaは俺が関われば絶対に良くなると思ったから。

-Kazukiさんは田浦さんにバンドのヴィジョンは伝えたんですか?

Kazuki:はい。ただ漠然としすぎてて。"Crystal Lakeが好きでこういうバンドをやり始めたので、Crystal Lakeと対バンしたいです。それぐらい売れたいです"ぐらいの目標しかなかったんです。"ヤバい音源を出して、ヤバくなりたいです!"って(笑)。

田浦:"とりあえず売れたい"みたいな。でもヤバい音源を出しても、知ってもらわなきゃいけないから。例えば、花冷え。は流通しているし、メジャーなところで売ってるけど......Yuzurihaは彼女たちと同じようにできるとは思ってたんですよ。でもあの子たちは女の子で、華があるし、かわいいし、売れる要素を持ってますからね。お前らは違うんだぞと(笑)。ジャニーズみたいなルックスでもなく、20歳の普通の男の子たちなわけじゃないですか。

一同:ははははは(笑)。

田浦:"とりあえず1曲作って、このシングルを持ってツアーをして、そのうえで次の流通を考えた方がいい"と言ったんです。Yuzurihaはメロディ・ラインにすごく可能性を感じたし、テンポ感もいいから、アレンジもスムーズに進むんですよね。

-そういう意味で田浦さんとYuzurihaは音楽的にも共有できるところも大きい?

田浦:どうだろう。ルーツは違うかもしれないけど......ユタカ君も最近の音楽をチェックしているし、今の音楽を知ってる子たちだなという印象ですね。