Yuzuriha：Kazuki（Gt） NARI（Gt） Wada（Ba） Shota（Dr） ハセガワユタカ（Support Vo）
田浦 楽
インタビュアー：荒金 良介　Photo by RIO NAKAMURA

－なるほど。そして、1stシングル『-楪-』は田浦さんがプロデュースで、まずは楽曲クオリティも高くてビックリしました。

田浦：個人的にはヤバいものができたと思います。二人三脚で一緒にやりました。基本的に僕とKazukiで曲を作って、ヴォーカル・アレンジはユタカ君と僕の方でやったり、他の楽器に関しても細かいフレーズまでお互いに引き出し合ったりしました。

－田浦さんは全楽器できるので、これほど頼もしいプロデューサーもいないですよね。

田浦：毎日めちゃくちゃ練習してます（笑）。

－元ネタはバンド側が出すんですよね？

田浦：もちろん0から1にするのはバンドに任せてます。それから"こうした方がいいんじゃないか"って足したり削ったりしてますね。"アメリカのシーンはシンプルだから、こっちの方がいいんじゃない？"とか。

－「Insomnia feat.SATOKEN from abstracts」はいつごろからあった曲なんですか？

Kazuki：レコーディングの1年前ぐらいにリフはあったんですよね。

田浦：イントロのブラストと次の展開ぐらいまでありました。で、10曲ぐらいのデモの中から俺が選びましたね。チューニングもすごく低かったんですけど、この曲をやってみたいなと。最初は2ビートだったけど、ブラストの方がインパクトがあると思って変えました。基本アレンジはすんなりいきましたね。ヴォーカルはもう1日かけたので合計2日間でやりました。

Kazuki：雨の音とか、細かいところまでこだわりましたからね。

"いつも気張っているけど、俺は弱いんだな、寂しがり屋なんだな"と気づきました（ハセガワ）

－レコーディング自体はどうでした？

Shota：ブラストビートができなかったので、曲を聴いたときに"できないじゃん！"って絶望しました（笑）。超詰め込んで練習してギリ追いつきましたけど。でもまだ感情が追いついてないですね。

ハセガワ：すごく大変でした。楽さんはヴォーカル・ラインもヤバいものを作ってくるんですよ。これブレスの場所なくね？ というパートがあったり、いきなり16符でラップをさせられたり、"これマジ！？"みたいな（笑）。しかも楽さんの自宅でレコーディングしたので、防音は大丈夫なのかなって。

田浦：普通の家だからみんなビックリしますね（笑）。

ハセガワ：だけどレコーディングは楽しかったですね。

田浦：Wada君とは弦問題があったしね。ベースの弦はあまり替えないけど、プロの世界だとレコーディングでは毎回張り替えるんですよ。それで一日潰れました。で、最初はベース・ラインが地味だったから、"Wada君はそれでいいの？ 上手なのでもっとアピールした方がいいよ"って伝えて。

Wada：もともと指弾きでまったり弾いてたけど、今回の曲はすごく動くフレーズが多いので本当に大変でした。

－紙資料に"今まで気づかなかった本心にも気づけた作品"と書いてましたが、これはどういう意味ですか？

ハセガワ：いつもと歌詞の書き方が違うんですよ。バーッと書き綴る形が多かったけど、今回はネタ帳から引っ張って言葉を繋げたんです。通して読んだときに、"いつも気張っているけど、俺は弱いんだな、寂しがり屋なんだな"と気づきました。

－そのへんの人間味も聴きどころですね。Yuzurihaとしての今後の展望は？

Kazuki：今回は初めてのことだらけだったので、ここで止まらずにもっと面白いことをやっていきたいですね。CURRENTS、WHILE SHE SLEEPSといつか対バンしたいです。会ってCDを渡したいですね（笑）。