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INTERVIEW

WITHERFALL

2019.01.30UPDATE

2019年01月号掲載

WITHERFALL

Member:Joseph Michael(Vo/Key) Jake Dreyer(Gt) Steve Bolognese(Dr)

Interviewer:菅谷 透

ICED EARTHでも活動するJake Dreyerと、故Warrel Daneの後任としてSANCTUARYのライヴ・ヴォーカリストを務めるJoseph Michaelを中心に結成されたプログレッシヴ・メタル・バンド、WITHERFALL。2016年にドラマーのAdam Saganが癌により他界するという悲劇を乗り越え、ニュー・アルバム『A Prelude To Sorrow』を完成させた彼らが、このたびKAMELOTのサポート・アクトとして待望の初来日を果たした。激ロックではそんなWITHERFALLに取材を敢行。バンド結成の経緯やニュー・アルバム、日本の印象についてなどを語ってもらった。

-激ロック初登場となりますので、バンドが結成された経緯を教えていただけますか。

Jake:もともと俺とJosephは、ほかのバンド(WHITE WIZZARD)で一緒に活動していたんだ。そのバンドはヨーロッパ・ツアーの最中に解散してしまったんだけど、俺たちにはクラシック音楽やKING DIAMONDといった共通の趣味があって、バンドが解散したあとも一緒に組みたいと思ったのが結成のきっかけだね。俺たちはQUEENの自由な音楽性も好きだから、ヘヴィ・メタル版のQUEENみたいなバンドをやりたかったんだ。そしてドラマーには、以前一緒に活動していたAdam Saganを迎えたんだ。これが2013年のことだね。それから1stアルバム『Nocturnes And Requiems』(2017年リリース)のレコーディングを開始して、Anthony Crawford(Ba)もメンバーに加わった。だけど、アルバムが完成するころにAdamが癌だと宣告されて、1年後の2016年に亡くなってしまったんだ。彼がこの世を去ったあと、俺たちは2ndアルバム『A Prelude To Sorrow』を制作して、新しいドラマーとしてSteveを迎えた。今年の初めにあった"70000TONS OF METAL"(※クルーズ船上で行われるメタル・フェス)がバンドとして最初のライヴで、この前、KAMELOTが開催したツアー("THE SHADOW THEORY JAPAN TOUR 2018")で日本での初ライヴを行ったんだよ。

Joseph:実は、このバンドとしてはまだ4回しかライヴをやってないんだ。

-4回とは少ないですね。JakeはICED EARTH、JosephはSANCTUARYでも活動していますが、まだライヴの回数が少ないのはその影響もあるのでしょうか?

Joseph:たしかにふたりとも別のバンドでも活動しているけど、俺たちはあくまでメンバーのひとりで、管理面やビジネス面では関わってないから、そんなに時間を取られるということはないんだ。ICED EARTHはJon(Schaffer/Gt/Cho)の、SANCTUARYはLenny(Rutledge/Gt)のバンドだからね。WITHERFALLでは、効率良く活動していくために出演するライヴを厳選しているよ。

-先ほどもKING DIAMOND、QUEENといったバンドの名前が出てきましたが、影響を受けたアーティストについて教えていただけますか?

Jake:初期のDREAM THEATERだね。メタル・バンドで言えば、ほかにはSAVATAGEやKING DIAMOND、NEVERMOREが好きだ。俺はギタリストだから、Yngwie Malmsteen、Marty Friedman、Paul Gilbert(RACER X/MR.BIG)、Jason Beckerとかも聴いてるよ。Al Di MeolaやPaco De Lucíaみたいなジャズ系、ラテン系も好きだね。

Joseph:メタルが一番の影響というわけじゃないんだ。クラシック音楽も好きだし、GUNS N' ROSESやALICE IN CHAINSも聴くね。"レ・ミゼラブル"、"オペラ座の怪人"などのミュージカルも好きだよ。......Steveはどうだ?

Steve:まったく同じだよ。

一同:(笑)

-(笑)初期のDREAM THEATERとおっしゃってましたが、今作は『Awake』(1994年リリースの3rdアルバム)のころに近いように感じました。

Joseph:そのとおりだよ! 『Awake』は俺たちのお気に入りのアルバムなんだ。Kevin Moore(ex-Key/1985年~1994年に在籍)のいたころが特に好きなんだ。

Jake:『Images & Words』(1992年リリースの2ndアルバム)、『Awake』、あと『A Change Of Seasons』(1995年リリースのミニ・アルバム)もクールだね。

Joseph:ちなみに、この前Alex Naslaという専任のキーボーディストが加入したんだけど、彼はDerek Sherinian(ex-Key/1994年~1999年に在籍)とスタジオで制作したことがあると言ってたよ。

-それはすごいですね! では続いて、2ndアルバム『A Prelude To Sorrow』についてうかがいます。海外ではリリースから1ヶ月ほど経っていますが、反響はいかがでしょうか?

Jake:今のところ、とても好評だよ。様々なメディアで好意的なレビューを書いてもらえてるし、特にヨーロッパで人気を得られているね。

Joseph:"Billboard"のHR/HM部門の新人アーティスト・チャートで18位にランクインしたんだ。売り上げも順調で、昔からのファンが気に入ってくれているのはもちろん、新しいファンも獲得できていると思う。一緒にツアーをしたいと言ってくれる人たちも増えてきて、本当にありがたいよ。

-アルバムのテーマについて教えていただけますか?

Joseph:今作はAdamの死にまつわるコンセプト・アルバムなんだ。癌を宣告され、病状が良くなったり悪くなったりといったAdamが体験したことや、そんな彼と向き合った俺たちメンバーの経験が込められている。Adamが亡くなったときは、もうこの世の終わりだと思ったんだよ。1stアルバムのリリースを控えていたから、そんな状態でもなんとかレーベルとの契約にこぎつけなければならなかった。JakeはAdamが亡くなったときICED EARTHのツアーでオランダにいたから、訃報を聞いたスタッフのMiaが、それを知らせるためにわざわざ現地まで行ったんだ。とにかく、このアルバムを制作している間、あまりにたくさんのことが起こりすぎて、これだけで本が1冊書けてしまうくらいだよ。そういった想いをすべて込めたアルバムなんだ。