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INTERVIEW

CHRONOMETER

2019.01.30UPDATE

2019年02月号掲載

CHRONOMETER

メンバー:Yu kitajo(Vo) Daisuke udagawa(Gt) Keiichiro ito(Dr)

インタビュアー:荒金 良介

1990年から2000年初期にかけて活動していたex-BENTROOTのメンバーを中心に結成されたCHRONOMETER。彼らが数度のメンバー・チェンジを経て、約4年ぶりとなる2ndアルバム『Evolution into the roots』を完成させた。結成当初はデジタル・ハードコアを掲げた音楽性だったものの、今作ではDTMを廃止し、人力サウンドへと一気にシフトしている。パンク、ハードコアを根っこに持ちつつ、ジャンル無用のヘヴィネスで土埃を巻き上げるサウンドがとてもかっこいい。今作が新たな"デビュー・アルバム"と位置づけるメンバー3人に話を訊いた。

-今作、すごくかっこ良かったです! ジャンルやカテゴリーからはみ出した独自のヘヴィ・グルーヴ感にやられました。90年代の土臭さもありつつ、今の時代に新鮮に響く音源だなと。

Yu:嬉しいですね。前作(2014年リリースの1stアルバム『Construction of Destruction』)までは打ち込みや同期ありきでやっていたので。それも全然面白かったんですけど、このバンド自体は歴もそれなりに長いし、活動するなかでメンバーや方向性も変わりましたからね。実は今回の音源はもっと早く出そうと思ってたんですよ。去年の1月ぐらいには録り終わっていたんですけど、気が変わっちゃって。

Daisuke:ははははは(笑)。

-何があったんですか?

Yu:どうしても同期を外して、生バンドでやりたくなったんですよ。で、メンバーに事情を話して、そのとき僕が構想していた曲を1曲だけやってみようとリハに入ったら、気持ち良くなっちゃって。"そうそう、これこれ!"って。というわけで"全部録り直しません?"という提案をしました(笑)。

Daisuke:そのときはビックリしましたけどね。

Yu:そのまま音源を出しても良かったけど......そうなると、自分に嘘をつくことになるし、"このままでいいのかな?"という気持ちを引きずることになるから。そしたら、メンバーも"いいっすよ!"と言ってくれて。

Keiichiro:結果的には良かったんじゃないですかね。ただ、一度録ったものをそのまま使えないかなとは思いましたけど(笑)。

Daisuke:そのときにリハでやった曲はものすごくバンド感が出てましたからね。

-それは今作の中でどの曲になるんですか?

Yu:「Shut it down」です。最初はアグレッシヴな感じだったけど、できあがったらいい感じにまとまっちゃって(笑)。まぁ、きっかけになった曲ではありますね。あと、前に作った曲も半分ぐらいは残ってるんですよ。打ち込みを外して、生っぽくアレンジし直しました。「Emotions is dead」もそうだし、「Nobody knows how this sky is over there」はほとんど同期を気にせずに作っていたものなんですけど「Shut it down」、「Distress chaos」、「Instinctive behavior」は最初から同期なしで作りました。

-同期を入れて、一度録り終えた楽曲があったにもかかわらず、気持ちが急変した理由はなんですか?

Yu:もともとロックやハードコアが好きだったし......前のバンド(BENTROOT)をやめて今のバンドを始めようとなったときに、ちょっと変わったことをやりたかったんですよ。

-同じことを繰り返したくなかったと。

Yu:時代に置いていかれたくないみたいな謎の恐怖感もあったかもしれない(笑)。THE PRODIGY、THE QEMISTSとか、打ち込みも実際に好きだったし、ドラムンベースにもすごくハマってましたからね。GRUBBYでウッド・ベースを弾いていた前のメンバーのヤマさん(YAMAMOTO)が、打ち込みがすごく得意で、そこから始まったところもあるから。ただ、今のメンバーは生バンド経験者が多いし、沸々とこういうふうにストレートにやりたいという気持ちはあったんでしょうね。

-あぁ、なるほど。

Yu:それで去年の今ごろに言っちゃったみたいな(笑)。

Daisuke:僕が加入したころはデジタル・ハードコアで、あまり知らないジャンルだったんですけど、自分で演奏してもマッチングするところもあったので気持ちいいなぁと思って。

Yu:今のCHRONOMETERは1年生だと思ってるんですよ。新しいバンドとして1枚作ったという気持ちが大きくて。

-今作はデビュー・アルバムという位置づけなんですね。

Keiichiro:俺も加入して初めての音源になりますからね。"ここから新しい気持ちでやろう"という感じです。

-ちなみに今の5人編成に固まったのはいつごろですか?

Yu:Keiichiroが入ってからだから、3年ぐらいは経ちます。やっぱりこの5人になって、バンドっぽくなったと思っていて。フィーリングも合うし、Keiichiroは僕らの中では若いメンバーなので......。

Keiichiro:ははは(笑)、メンバーの中ではそうですね。

Yu:Keiichiroに今どきの風を求めている部分もあったし、古いものが悪いとは全然思ってないですけど......とはいえ、10年以上このバンドをやってて。打ち込みをやって、紆余曲折あり、またミクスチャーっぽいものに戻ったと言いながらも、僕達なりに消化したうえで進化した音源だと思ってるので。 よく曲作りのときに"(サウンドが)古くない?"と口癖のように言うんですけど(笑)、気持ち良く作っちゃうと、"これBIOHAZARD?"みたいな。

-今作にもBIOHAZARD臭は漂ってますね。

Yu:ありますよね(笑)。ベースはBENTROOTを一緒に結成したメンバーなので、モロに90Sをぶっ込んでくるんですよ。良くも悪くも、90年代バリバリだなって。でもここ1年ぐらいで僕の中で"古臭い"という感覚が消えてきて。かっこいいのはかっこいいって胸を張ってやれるようになってきたのかもしれない。バンドっていいよなぁ、という感覚が強くなったからでしょうね。

-そうなんですね。

Yu:このスタイルに固まって、ここ1年はバンドがほんとに楽しくなって。リハもニヤニヤしながらやってたりして。

-なるほど。先ほどYuさんが言っていた"今どきの風"というと?

Yu:ドラムはツイン・ペダルを入れたりするし、音作りですかね。あと、リフ押しはあまりしないとか......ウチらはミクスチャー、ハードコアを通っていないメンバーが多いんですよ。それがまたいいのかなと。ベース(Munetaka ohgoshi)はメタルとかハードコア好きだけど、そのへんあんまり通ってないメンバーもいるので。シンセ(Shigeru sasaki)は打ち込み系の音が好きだったりするので、その時点でミクスチャーじゃないですか。今は誰かに対して何かをするというよりも、"自分たちでやりたいことをやろう"という気持ちが強いですね。

-自分たちの身体に沁み込んでいる音楽を鳴らそうと。

Yu:うん、どんどん自分に正直になってるんでしょうね。