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INTERVIEW

BRATS

2018.07.06UPDATE

BRATS

Member:黒宮 れい(Vo) 黒宮 あや(Ba) ひなこ(Gt)

Interviewer:杉江 由紀

天衣無縫にして自由奔放な、BRATSの快進撃はここから始まる。弱冠17歳にして貫録ある存在感と、強いアタック力を持ったヴォーカリゼーションを武器とする黒宮れい率いるBRATSは、なんとすでに始動から7年の歴史を持つバンドだ。わずか10歳の段階で"バンドをやりたい"と志した黒宮れいは、2011年に姉である黒宮あやと共にバンドを結成。のちにギタリスト、ひなこを迎えて2016年より現体制での活動を激化させ、紆余曲折を経ながらもこのたび1stフル・アルバム『BRATS』を発表するに至ったのである。ロックに必要な攻撃性、ロックにつきものなリスキーな香り。それらを存分に醸し出すBRATSの危険分子ぶりは相当ヤバい!

-なんと、BRATSは現在17歳のヴォーカリスト れいさんがまだ10歳だったときに、ふたつ上の姉であるあやさんをベーシストとして2011年に始めたものだったそうですね。そもそも、何をきっかけに姉妹でバンドを組むことになったのかを教えてください。

れい:私、8歳からアイドルとかグラビア系の事務所に所属していたんですよ。でも、途中で"つまんないよね"となっちゃって(笑)、あやとか当時の事務所で仲良かった子とかで、"じゃあ、バンドやろ!"ってなったのが始まりです。ね?

あや:うん(笑)。

-10歳のれいさんと12歳のあやさんでバンドを始めたとなると、それ以前に音楽としてはどんなものを聴いていたことになるのでしょうか?

れい:小学生のときに流行ってたのが、ニコニコ生放送だったんですよ。ちょうど時代的に、ニコ生で活動していた歌い手の方たちの動画で音楽をよく聴いてました。ほかにも、J-POPも聴いてましたね。

-ボカロ曲や、ニコ動における"歌ってみた"の類い。また、J-POPに触れていたなかで、なぜバンドというものに意識が向いたのかが気になります。

れい:直接的に影響を一番受けたのは、SCANDALさんの存在なんです。それまで、ガールズ・バンドなんて私は見たことなかったし、"何これ! 超カッコいい!! 絶対これやりたい!!"ってなっちゃった(笑)。

-なるほど、そういうことでしたか。そして、のちにBRATSにはギタリスト、ひなこさんが加入されることになりますが、なんでも当初はサポートとして参加されていたそうですね。その経緯についてもぜひ知りたいです。

ひなこ:出会いは、私があやと、とある音楽系のイベントで会ったのが最初でした。当初サポートだった理由は、通っていた学校が厳しかったので、あまりバンド活動のことを公にしたくなかった、というだけの話です(笑)。

-便宜上そうする必要があった、ということだったのですね(笑)。かくして、BRATSは2015年にアーバンギャルドのプロデュースにして初MVとなる「十四歳病」をYouTubeにて公開しました。その際に収穫できたことはありましたか?

れい:視野が広がりました。それまでは、BRATSを支えてくれる大人の方たちに作ってもらった曲をやっているというか"こなすだけ"みたいな感じのところがあったんですよ。でも、アーバンギャルドさんに楽曲提供をしていただいてからは、"こういう音楽の在り方、こういうバンドの在り方もあるんだな"ということに気づけたんです。

ひなこ:あとはそのときに、今のプロデューサー、森本裕二さんとも出会えたので、それもBRATSにとっては大きかったと思います。結局、いろいろな体制が整って新生BRATSとしての活動が始まったのも、そのあと2016年の秋からだったんですよ。

-だとすると、今回リリースされる1stフル・アルバム『BRATS』は、新生BRATSにとってここ2年弱の歩みを総括したもの、ということになりそうですね。

れい:やっぱり、1stアルバムなので今回はBRATSの今の姿だったり、私たちの持っている意志だったり、そしてここまでの約2年で積み上げてきた"これがBRATSだ!"というところを、いろんな曲の形で詰め込みたかったんですよ。ちょっと押しつけみたいにはなっちゃうのかもしれないですけど(笑)、人から"BRATSってこんな感じだよね"と言われる前に、こっち側からハッキリと"BRATSとはこういうもの"という意思表示をしてしまうアルバムになりました。

ひなこ:アルバムを作るぞ! ってわざわざ意気込んでできたものではなくて、ここまでの軌跡が自然とこのアルバムに繋がっていったことになるので、結構長い時間をかけて作ったことになりましたからね。何か特別なコンセプトがあるとかではなくて、この2年間でやってきたことがここには詰まってます。

-アルバム『BRATS』をレコーディングしていく際に、みなさんが特にこだわったのはどんなことでしたか?

あや:ベースはサポート・ドラムのぴろしきさんと一緒にスタジオに入って、合わせながら弾いていったんですよ。だから、リズムがちゃんと合うようにということを意識して弾きました。

-ドラムとベースを別録りするバンドも多いなかで、一緒に録ったことでよりバンド然としたグルーヴを生み出すことができたのかもしれませんね。

あや:ひとりで弾くよりはバンド感が出しやすいし、弾いてても楽しいです(笑)。

ひなこ:そういうベースとドラムの音ができたあとに私がギターを重ねるので、レコーディングでもテンションがすごくアガりました(笑)。だから、私も次に歌入れをするれいが"この音、めっちゃアガる!"ってなるようなプレイをするようにしていきましたね。

れい:私の場合、いきなりグワッ! とはこないんですけどね。でも、できた音を聴いているうちに自分の血液の温度がだんだん上がってくるので、一番その温度が上がりきった気持ちいいタイミングで歌って、歌い終わったらサクっと帰りました(笑)。

-それだけ順調なレコーディングだったのですね。

ひなこ:いずれにしても、このアルバムは現在のBRATSそのものを凝縮したものになったんじゃないかと思います。

れい:まぁ、ここに至るまでにはいろいろあったしねぇ。

あや:たしかに(笑)。

れい:実は、去年の11月まで私はBRATSと並行してアイドル・ユニットでも活動をしていたんです。本当はバンドだけに集中したかったけど、それができない状態がずっと続いていたんですよ。実際、そのときはそのアイドル・ユニットの方がバズってもいたし。