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INTERVIEW

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2018.04.11UPDATE

2018年04月号掲載

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Member:Jin Oyagi(Vo) ヤマモ(Gt/Cho) 木村 祐介(Ba/Cho) yoshi(Dr/Cho)

Interviewer:高橋 美穂

-Jinさんはヒップホップを聴きますか?

Jin:僕はね、ロックを作るときはヒップホップしか聴かなくて、ヒップホップを作るときはロックしか聴かないんですよね。なので、最近はヒップホップばっかり聴いていて、(ミニ・アルバムの制作が終わった)今はロックばっかり聴いています。

-それはなんででしょう?

Jin:影響を受けちゃうからです。

-でも、ヒップホップを聴いている人のロックだなと思いました。強度があるんだけど、しなやかさも兼ね備えているというか。

Jin:チタンみたいな感じですね。メタル、じゃなくて、チタンっていう新しいジャンル(笑)。

木村:(※頷く)

ヤマモ:今度は"木村:(頷く)"って書かれるよ(笑)。

-じゃあ、木村さんに訊きましょうか(笑)。自分たちのどういうところから、この強度が出てるんだと思いますか?

木村:心意気じゃないですかね?

Jin:祭りみたいな?

木村:各々がどれだけパワーを出せてるかっていうところだと思いますね。

-曲順からも感じますよね。1曲目が激しい「Spoil」で始まるところは、衝撃的です。

Jin:そうですね。曲順もばっちり練りました! ここ最近の話題で"もうアルバムは必要ないんじゃないか"ってありますけど、僕らは曲順を練ることが楽しいし、重要なことだと思うんです。曲を集めて"ソング・ブック"っていう名前で出すのか、アルバムと呼ぶものを出すのか、その何が違うかって、曲順と、曲間の長さだけですよね。僕らはアルバムとして出す以上は、曲順や曲間も含めて聴いてほしいと思います。

-バンド自体の感情の高ぶりというか、メンタル面も、この衝撃的なサウンドに影響しているんでしょうか?

Jin:気を抜いたら怒りの純度は落ちますよね。なんとなくムカつくこととか、なんとなくイライラすることって、どんどん時間が経つと、まぁいいかって思えたり、しょうがないって熱量を下げたりすることもある。でも、今作には、最高沸点の感情を落とし込めたのかな。誰かの怒りの沸点に寄り添うには、こっちも沸点を落とし込まないといけないと思っているんです。僕は、キレてるときに歌詞を一気に書くんですよね。今回の歌詞は、どれも時間がかからなかったです。

-そういった感情的な面やメッセージ性を打ち出しつつも、メロやビートにきれいに乗っていますよね。ヒップホップを聴いていることや、洋楽育ちということの影響があるからでしょうか?

Jin:そうですね。あと、ドラムや打ち込みのビートを作る段階で、僕とyoshiはほとんど打ち合わせをしないんです。自分の中にあるリズムをそのまま出しても、yoshiが叩くビートとズレることがないので、一心同体に近いというか。だから僕は好きに歌えるんです。

ヤマモ:曲によるけど、曲を作る段階ではビートが主軸になることが圧倒的に多いですね。

yoshi:ひとつ言いたかったんですけど、今回僕はドラムをまったく作ってないんです。Jinとは普段の会話で、最近ハマってるバンドを聴かせたり、逆に俺の知らない新譜を聴かせてもらったりしてるからか、Jinが作った最初のデモの段階で、ドラムに俺がやりたいことが入ってるんですよ。だから、あとは歌詞や弦ふたり(ヤマモ、木村)の音に合わせて修正するくらいです。"まったく作ってません(笑)"って書いておいてください。

-"まったく作ってません"という状態でも、納得できているところが素晴らしいですね。

yoshi:(ドラムのネタが)何もない状態で曲を投げられても、ほぼ同じような感じになると思うんです。

Jin:一番喋らないんですけどね、ここのふたり(Jin、yoshi)。でも、音楽的には繋がっているんです。

-すごくロック・バンドらしいですね。

Jin:会話はツアー前のディズニーランドだけでいいですね。前回のツアーの前も、メンバー全員で行ったんです。

-仲良しじゃないですか(笑)。

Jin:だから、オン/オフを切り替えて、っていう。バンドの筋力がつくと、衝突もデカくなると思うんですよね。

yoshi:この8ヶ月で、喧嘩も増えましたね。

ヤマモ:増えたねぇ。

yoshi:音楽に関しても、プライベートに関しても。

Jin:気遣いがなくなったっていう。

ヤマモ:今まで気を遣って言わなかった、お互いの人間性に関してもぐいぐい言うようになったんです。

Jin:そこから怒りが生まれて......。

-エモーショナルな曲になったんでしょうか(笑)?

Jin:そうなのかもしれない(笑)。

-でも、「Feeling High」のサビの急展開な突き抜け方とかを聴くと、バンドのグルーヴやテンションが一致していないと生み出せないものだなと思いますよ。

Jin:この曲、難産だったんですよね。