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INTERVIEW

DOPEDOWN

2017.12.14UPDATE

2017年12月号掲載

DOPEDOWN

Member:吾龍(Vo) 大和(Gt) 三代(Gt) 雄坪(Ba) 恵大(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

-しっかりデモがある作り方なんだろうなと思っていたので、今"ジャムって"という話が出てびっくりでした。でも、そういうふうにバンドで作ってる感じやノリが、「Against All Odds」には一番出ていますね。ドラム、ベースあたりも、よりグルーヴ重視だったのではないですか。

恵大:そんなに決め込まずという感じですね。他の曲は結構ガチガチに決めていくので。

三代:大和さんは、フィルまで譜面に出してきたりするからね。

大和:ドラム好きなので。

恵大:ほぼ指定です。でもこの曲はちょっと違う感じで。

-もっとフィジカルな感じですね。雄坪さんのベースはどうですか。この曲に限らず、今作ではどんなことを意識しましたか。

雄坪:デモに入ってる大和さんのベースはむちゃくちゃ上手いんですよね。

大和:そういうことはいいんだよ(笑)。前回は結構レコーディングも時間がかかっちゃったんだけど、今回は、わりと早かったし、音もすげぇよかった。

雄坪:今回、5弦から4弦のベースに切り替えたのもかなり大きかったですね。前作とは音も違うし、他のパートともよりハマったかなというのは、できあがりを聴いて思いましたね。ギターとの絡みがハマってる。5弦のベースとダウン・チューニングのギターだと、音は合ってるんだけど、どうしてもニュアンスが違うこともあって。

大和:違うチューニングで無理矢理合わせていってたところがこれまではあったんだけど。

雄坪:今回は、ギターと同じチューニングにしたことで、ガチッと一体感が出たと思うんです。そこは、バンド感にも繋がるし、1stアルバムとはまた違うところなのかなって思いますね。

-もともと5弦ベースを使っていたのは、重心の低い音楽が好きだったからですか。

雄坪:他のまったく違うジャンル――フュージョンをやっていたりとか、セッションをやったりもしているので、曲によって5弦が必要という場面もあって、ずっと使っていたんです。

大和:今回は新しい4弦ベースを買ってね。あれがめちゃくちゃいいんだよ。

吾龍:ベース的には一番チャレンジしているかもしれないね。

大和:そうだね。録り方も今回はいろいろと変えたもんね。ドラムのレコーディングはスタジオやエンジニアさんが同じだったりしたんですけど。ベースとヴォーカルの録り方はいろいろ変えてみた。前作と比較すると、そのあたりで音質面が大きく変化していますね。

吾龍:ちょっといいマイクを彼(大和)が手に入れて。それを試したいってずっと言っていたんです。

-よりいい音で、ということも、さらに重視されたと。

吾龍:音に関しては、DOPEDOWNはシビアに考える人間(大和)がいるので、おかげでライヴでも、音源とはまた遜色ないものになっていると思いますね。ライヴでがっかりされたくないという気持ちが、正直僕も大きいので。

大和:ライヴは一番力を入れたいよね。

吾龍:ライヴで聴いてもらったときに、音源よりもさらにいいものを出していけるバンドかなと。音作りや出音に強くこだわる人がいるのは、大きいと思いますね。

大和:海外のメタルとかハードコアとかが好きで、来日したときに観に行くんですけど、やってることはほぼCDどおりなのに、全然それよりもやべぇみたいな感じのバンドがいるじゃないですか。あの感じがいいですよね。

恵大:それが、ライヴの本当の醍醐味というかね。

-今回、曲やサウンドへのこだわりは、より強いように思います。三代さん作曲の「曇天、突き抜ければ蒼」もそうで。

三代:この曲は、僕自身が試したかったことがいくつかあって。まず拍子が3拍子なんですよね。奇数拍子をやってみたかった思いがあったのと、あとはシンセサイザーなんですけど、普段大和さんが使ってるシンセサイザーの音色って、ダンス・ミュージック寄りだったりするんですよ。

大和:そうだね。ダンス・ミュージックとゲーム・ミュージックかな。

三代:僕があの曲で入れているシンセはFMシンセっていう、ちょっと前のゲーム音楽─―"セガサターン"とかそういう時期のゲームの音で。

大和:俺のは、"スーファミ(スーパーファミコン)"くらいの感じかな(笑)。

三代:ピコピコっていうね。FMシンセはもっとふわっとした音というか、単純に音の作り方が根本から違うシンセサイザーなんですよね。そういう特殊な音色のものを使ってみたいなということで、うまいこと合致したのがその曲で。

大和:シンセはイントロとかサビでうっすら鳴っているんですけど。

-そんなに主張してこない音ですよね。

三代:バンド・サウンドに交ざると、ふんわりといい具合になってくれるという。それもやってみての新たな発見でしたね。

大和:前回のアルバムだとシンセ・リードがメインだったりもしたけど、今回はそういうのがないね。全部ギターとかだもんね。

三代:バンド・サウンドが主軸で、それを彩っているくらいの感じになっているのかな。

-そういう音響であったりアンビエントな音がサウンドに重厚感を出していて。この曲は特に、雰囲気がある仕上がりですしね。

大和:逆に「LOST」は"スーファミ"感がすごい出てるって、スタジオで話してたね。

三代:"スーパードンキーコング"(※ゲーム・ソフト)ね(笑)。しかも"スーパードンキーコング2"なんだよね、あれは。

大和:若い子には伝わらないだろうなあ。

三代:"とげとげタルめいろ"(※"スーパードンキーコング2"のBGMのひとつ)ね。

-また、タイトル曲となったヘヴィな曲「PARADOXA」はどうですか。

大和:ミュージック・ビデオも掲載のころには上がっていると思うんですけど──

恵大:大和さん、太ってるんですけど、実は音源だけじゃなくてミュージック・ビデオも監督/編集しているんですよ。

吾龍:ジャケットのアートワークも大和で。

三代:過労死しちゃうね(笑)。

恵大:ミュージック・ビデオを撮るときも、監督っぽい動きをしているんですけど、だいたい頭の中で全部イメージができてるのかなっていう感じですね。太ってるんですけど。

吾龍:美意識とかそういうイメージを作るっていうの能力はすごいと思う、太ってるけど。

大和:自分への美意識が足りてなかった......。

一同:はははは(笑)。

大和:やかましいわ!