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INTERVIEW

AIRFLIP

2016.06.07UPDATE

2016年06月号掲載

AIRFLIP

Member:Satoshi(Gt/Vo) GUCCI(Gt/Cho) Fujimon(Ba/Cho) Ritsuya(Dr/Cho)

Interviewer:山口 智男

-そして、2012年の新規結成を機に音楽性が変わった、と。

Satoshi:前のドラムが手数の多いドラマーで、いろいろなことをやりたがる人だったから、こういう曲もやってみないかっていう彼の提案で、いろいろ試してみたんですよ。そこで音楽性がガラッと変わったかもしれないです。そのころ、コンピレーション・アルバム(2013年リリースの『Japanese Pop Punk Compilation 2013』)に参加させてもらって、そこに収録された曲がバンドの色を変えた最初の曲だったんです。

Fujimon:結構ポップで軽めの曲だったんです。それに対して、"こんな曲やるんや"みたいな声があって。

Satoshi:そこから"ポップ・パンク・バンド"って言われ始めたかもしれないです。

Fujimon:でも、メンバーが替わるにつれ、新しい個性が加わってちょっとずつ変化していったと思うんですけどね。今作は、このメンバーで作った初めての作品なんですよ。なので、僕らとしては"初めての挑戦"的な気持ちもあります。

Satoshi:今のメンバーの色を全面的に出せた作品になったかなと思います。

-どんな作品にしたいと考えたんですか?

Fujimon:"アルバム全体でこうしたい"っていうよりは、"こういう曲を作りたい"って曲が集まったみたいな感じですね。ほんまに今やりたい曲ばかり集めたんですよ。これが僕たちのやりたいことと思ってもらっていいです。

GUCCI:AIRFLIPの"今"が集まったみたいな。

Satoshi:かっこよく言ったらね。

-動画コメントでも"老若男女が楽しめるバラエティに富んだ作品"と言っていましたね?

Satoshi:とりあえずメロディには自信があるんで、どの世代の人でも聴きにくくはないはずなんです。英語で歌っているから、歌詞にしっかり耳を傾ける人は"あ、英語だ"ってちょっと抵抗があるかもしれないですけど、基本的にはグッド・メロディが詰まったアルバムになっていると思います。

-アガる曲もあれば、じっくり聴かせる曲もある。そのへんの選曲は結構、意識したと思うんですけど、曲作りはどんなふうにやっているんですか?

Satoshi:Fujimonと僕は家にDTMのソフトがあるんで。

Fujimon:基本的には、僕らが楽曲を持ち寄って、みんなでああだこうだ言いながら作っていきます。今回、最後の曲(Track.7「Under The Farewell)はオケだけGUCCI君が持ってきて、Satoshiがメロディをつけるという僕らとしては特殊な作り方をしました。

GUCCI:バンドをやっていない間もフレーズだけGarageBandやヴォイスメモに残してたんですよ。

-アルバム全体の流れも起伏があるけど、1曲の中でも一本調子にならないように展開を工夫していますね。

Satoshi:こんなの入れたらどうかなってアイディアが、あとからあとから出てくるんですよ。その都度試して、"これ違う"、"これ違う"ってやっていくので、1曲できるまで時間がかかるんです。

Fujimon:全員、個性が強いんで、"それは違う"、"それも違う"ってやりながら揉まれた曲ですね。

-今回、レコーディングするにあたって、それぞれどんなアプローチで臨みましたか?

Fujimon:Satoshi君は、歌い方を結構変えたよね。

Satoshi:そうだね。抑揚をより重視しました。1曲1曲の個性を出したいというか、歌の表情を際立たせたいとずっと思ってたんですよ。だから、前のデモとは声の聴こえ方もちょっと違うかもしれない。

-楽器隊の3人は?

Fujimon:昔、スカ・バンドをやってたこともあるし、結構いろいろなことをやってたんですよ(笑)。そのときは動くベースが好きやったんですけど、今はルート弾きが気持ち良くて仕方ないんです。ただ、ずっとルート弾きだと面白くないんで、メロディを邪魔せん程度に、ちょっと動いたりっていう、陰で目立つっていうのはベースもコーラスも同じ考えで。

Satoshi:いや、コーラスは全然陰じゃない(笑)。

Fujimon:って、みんなに言われるんですけど。

GUCCI:主旋律の後ろで全然違うメロディを歌い出すんですよ(笑)。

Fujimon:主旋律と平行するのがイヤなんですよ。それが一番きれいなのかもしれないですけど。

-ベースを弾きながら主旋律と違うコーラスをつけるって難しくないですか?

Fujimon:難しいです。だからよく失敗します。でも、やっぱり目立ちたいじゃないですか(笑)。邪魔せんように目立つのがモットーです。

Satoshi:他のメンバーから"これ邪魔や、いらんわ"って散々言われて残ったのが彼なりの精一杯の個性なんで、そこは聴いてあげてください(笑)。

GUCCI:僕に関しては、今回の音源がレコーディング初体験だったんですよ。だから、すべてイチからだったんで、エンジニアさんと一緒に音作りして。

Satoshi:前のギターのときは、リフやフレーズをこっちで決めることが多かったんですけど、今回はところどころ指定しながら、GUCCIに任せました。それにしっかり応えてくれましたね。

GUCCI:でも、1曲に3時間かかった曲があって、あれはなかなか地獄でしたね。

Fujimon:あれはヤバかったな。

Ritsuya:あ、でも俺、寝てたんで(笑)。

Fujimon:いつもゲームしてるか寝てるかどっちかだもんな。

Satoshi:朝一にスタジオに来て、昼前に録り終えて、あとは夕方まで寝てますね(笑)。