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INTERVIEW

TORNADO-GRENADE

2016.03.17UPDATE

2016年03月号掲載

TORNADO-GRENADE

Member:塚本“JOE”旭(Vo) 松浦カズマ(Gt) 真壁雄太(Gt) 寺沢リョータ(Ba) ドラゴンシャドウ村田(Dr)

Interviewer:今谷 重治

-そしてカナダ人の監督が手掛ける特撮ヒーロー"ガンキャリバー"の主題歌にもなっているTrack.3「Rise Up To The Win -ECSTASY '87 Form-」。"勝利を掴め"、"未来を守れ"、"闘うことがお前の使命さ"とまさに正義のヒーローを思わせる歌詞が印象的で、サビの"Rise up to the win"のヴォーカル・エフェクトとか最高すぎるんですけど、この曲はどういう構想で作ったんですか? またどのような経緯で主題歌に?

塚本:もともと僕は仮面ライダーとかウルトラマンとか戦隊モノとか、ヒーローが大好きで。真壁君とTORNADO-GRENADEを結成する前に仮面ライダーの曲をコピーするバンドを一緒にやってたくらいなんです。そういうこともあって、"ガンキャリバー"の主題歌を書けることがすごく嬉しくて。歌詞にも熱が入って、"正義のヒーロー"って感じで書いたんですけど、"ガンキャリバー"ってちょっとコミカルなヒーローなので、かっこよく作ろうと思って書いた歌詞がボツになっちゃったんですよ(笑)。それで、ちょっとコミカルに書き換えたのが主題歌になって。だから今回のアルバムには、オリジナル・バージョンと言ってもいい、"-ECSTASY '87 Form-"を収録していて。僕の本気のヒーロー愛を感じてもらえると思います。

-さらにTrack.4「Cause In Midnight」。AV女優の小島みなみさん(※こじみな)を想ってひと晩で書き上げたという。これを書き上げた夜のことをぜひうかがいたいです。

塚本:とにかく僕、AVが大好きなもので。もう見ない日はないくらい毎晩。そんなある夜にAVを見ながら、"ウォーーーー!! 小島みなみ!! 小島みなみ!!"って感情がこみ上げてきて書き上げたのがこの曲です。だからもう、この曲は本能で作ったと言っても過言ではないです。

真壁:1番素が出てるね(笑)。

塚本:歌詞もちょっと深い内容になってて。Aメロは情景描写で、サビはちょっとストーリー的なところがあるんですよ。"素直な愛を受け止めて"と言いつつ、何度も名前を呼んで(※"Cause in midnight=こじみな"と聴こえる)、最後の最後に"そろそろ振り向いてくれよ"って歌ってて。結局"すごく好きだ! 素直な愛だ!"ってことを言いつつも、自分のことを見てほしいっていう自分勝手なエゴがあって。人間味みたいなものが出た曲になってると思います。

松浦:1番語ったね(笑)。

-ちなみに塚本さんはAVコラム・ライターとして連載も持っているとのことですが、どういった経緯で?

塚本:どうにか大好きなAVを仕事にできないかと考えたときに、ライターならやっても怒られないんじゃないかと思ったのがきっかけで。僕の仲のいいAVショップに、1stミニ・アルバム(2015年リリースの『Explosion』)を置かせてもらって、且つそこの売り上げに貢献するためにAVのレビューも書かせてもらってたんですよ。それで、プライベートで店に遊びにいったときに、業界最大手の"DMM.R18"の方に話しかけられて"いつも店のブログ見てました、うちで連載していただけませんか?"ってことで。

-Track.8「Love Blizzard」はダンサブルなリズムが印象的でとてもグルーヴィな曲ですね。こんな楽しい曲まで作れてしまうのかと驚きましたが、この曲が生まれた背景は?

塚本:僕が最初に弾き語りで作った曲なんですけど、なんか井上陽水の曲みたいになっちゃって。このままじゃ微妙だったので(松浦)カズマに投げたところ、カズマがその曲をシャッフルにして、今みたいな感じにして返してきたんですよね。

松浦:塚本から送られてきたデモがもともとハネてたんですよ。なので、自然とこれは絶対シャッフルの早いノリでやったらかっこよくなると思って。それでリフとかいろいろ考えて、一気にスタジオで作り上げていった感じですね。メロディもいい意味でクサかったんで、このテイストでいけるんじゃないかと思って。

真壁:完成するまであっという間だったよね。

松浦:ホント数時間だったよね。且つ自分の中でこの曲はベースから始まったら絶対かっこいいなと思ったので、ベース弾いて(笑)。そこから自然とドラムが入ってきて、全員で入るって感じの流れで。

塚本:アルバムの中でもかなり異色ですね。とても「Scarlet Love Story」(Track.5)と同じアルバムに入っている曲とは思えない。真逆というか。

松浦:こういうのもやれるんだぞっていうのを表現したかったんです。

-Track.9「Sex,Spice,Rock'n Roll -GEKIKARA Form-」はカレーへの愛を歌い上げてますね。やっぱり人生にカレーは欠かせないですか?

塚本:そうですね。僕にとってはカレーが......。

真壁:空気みたいなもん(笑)? でもカレー嫌いな人ってそんなにいないですよね。このバンドもカレーがなかったら......。

塚本:カレーがなかったら結成はありえない!

真壁:ホントに、この曲が生まれるきっかけにもなった"SURAJI"っていうカレー店があって。そこで結成が決まったんですよね。

塚本:僕がもともとバンド結成前に"SURAJI"というカレー店で、フライングV型のアコギを使って弾き語りをしていたんですよ。そこに、いろんなミュージシャンを集めて、1ドリンク1カレー付きのライヴ・イベントを開催してて。そのときに僕が他のミュージシャンに、ひとり1曲必ずカレーに関する曲を書いてきなさいという課題を出していて。他の人はカレーと恋を混ぜてみたり、カレーじゃなくてマンゴーラッシーの曲を作ってきたりしてたんですけど、僕はこの「Sex,Spice,Rock'n Roll」という曲を作りました。世の中のロック・ミュージシャンたちは、"セックス、ドラッグ、ロックンロール"だって人がたくさんいらっしゃるじゃないですか。でもこの曲は、"ドラッグやるんじゃなくて、カレーを食べろよ"っていう曲なんです。