INTERVIEW
Nameless One
2015.10.27UPDATE
2015年11月号掲載
Member:皓(Ba) Jaw(Gt) Koichang(Gt) YAMASHU(Dr)
Interviewer:荒金 良介
-YAMASHUさんは?
YAMASHU:ギタリストだと、Gary Moore、Michael Amottとか叙情的なギターを弾く人が好きです。あと、僕はヴィジュアル系からメタルに入った人間なので、Janne Da ArcのyouさんやSIAM SHADEのDAITAさんも好きです。
-メンバーそれぞれ好きなギタリストの名前がポンポン出てくる時点で、普通のバンドじゃないです(笑)。このバンドではどんな音楽をやろうと?
Jaw:クサメタルをやろうと。僕はゲーム音楽も好きで、ゲーム音楽はクサい要素も強いし、そういう要素を取り入れたメタルをやりたくて。最初のデモも極力クサくなるように頑張りました。今はもっとクサみが増してると思います。
皓:うん、最初のコンセプトはRHAPSODY OF FIREみたいなエピック・メタルですね。メタルで"剣と魔法の世界"みたいなものを表現したくて。
-ああ、なるほど。
皓:僕はDIOがメタル・バンドの中で1番好きで、初期の2枚は特に好きなんですよ。やっぱりメタルと言えば、剣と魔法とドラゴンみたいな(笑)。それをめちゃくちゃ強調した方向性でやろうと。
-インタビューをやめて、このまま飲みに行きたい気分です(笑)。
全員:はははは。
-当時から現在に通じるサウンドでした?
皓:曲作りはブレずにやれてると思います。コンセプトはわかりやすい方がいいと人からアドバイスされたこともあり、それを踏まえてやってます。
-2012年結成ですが、翌年には地元京都で初ライヴをやってますよね?
YAMASHU:デモ制作から始まり、7月に初ライヴをしました。
Koichang:メンバー全員集まったのが4月だから、3ヶ月後に初ライヴですね。
-初ライヴの印象は覚えてますか?
YAMASHU:結構ぐちゃぐちゃで、最初だからこんなものかなと。当時はノーメイクで、全員バンドTやタンクトップを着てました(笑)。SEX MACHINEGUNSのANCHANGさん率いるザ☆メンテナンスが京都に来たときに前座をやらせていただいたのが真剣にやろうと思ったきっかけです。もっと服装を濃くして、ヴィジュアルを濃くした方がいいよ、とアドバイスを受けて。そこでみんな燃え上がってしまって、Amazonで早速衣装を買いました。
皓:そこがほんとに転機ですね。コンセプトについてより深く考えるきっかけになりました。
Koichang:ANCHANGさんのオーラもすごいし、親身にアドバイスもくれて、お客さんにアピールすることの大切さを教えていただいていい経験になりました。
皓:あっ、そうだ! SEX MACHINEGUNSもコピーしてたんですよ。
-そうなんですね。ちなみに初ライヴは全曲オリジナルですか?
皓:そうですね。5曲やりました。メンバー全員これが初めてのメタル・バンドだから、初ライヴは未熟だったと思います。
-結成から3年で今回の1stアルバム発売というのは順調な歩みだと思います。音源の話をする前に、紙資料に記述されている作品解説がすごくて。久しぶりにこれほど活字が多い説明を読みました。
皓:ははは、そうですね。コンセプトの重きを置いてるので......。
-メタルは比較的コンセプト・アルバムが多いジャンルですけど、今作はその中でもガチガチに固めたコンセプト作ですね?
皓:そうですね(笑)。バンドを始めた当初から音源を作るなら、コンセプト・アルバムがいいなと。物語性のある曲をずっと作ってましたからね。
Jaw:曲名考えるのもすごく時間がかかるんですよ。それだけで半日ぐらいかかります。
皓:バンド活動を続ける中で衣装を着たり、いろいろ考えるようになり、自分たちの魅力を再発見することもあって。楽曲もそれに合わせてやろうと。僕とJawで曲は作っているんですけど、Nameless Oneというコンセプトを分かち合うようになったから、作風の傾向は似てきたかもしれない。
Jaw:作風に違いはありつつ、共通点も多いし、それがアルバムの振れ幅にも繋がってると思います。曲のキャラは違うけど、Nameless Oneらしさは強くなっているかなと。
-自分たちが考えるバンドらしさとは?
皓:NGT、Jaw、僕でコンセプトを練ることが多いんですけど、それぞれが持ってるファンタジー感はすり合わせられるようになりました。ファンタジーをテーマに置いてるから、民謡的、土着的なものだったり、闘いを表現した勇ましい曲だったり、情景描写に富む楽曲が特徴ですね。
Jaw:リフもメロディアスなものが多いし、全体的にアニソンやゲーム音楽の要素も強いから聴きやすいと思います。あと、全曲ギター・ソロもあるし、構成も奇をてらわないから、ストレートなアプローチは多い。そういう意味ではメロデスというより、パワー・メタルに近いと思います。
-ヴォーカルがデス声ではありますが、演奏は正統派寄りですよね。パワー・メタルと言うと、BLIND GUARDIANあたりですか?
皓:ああ、そうですね。あと、DRAGONFORCEやGAMMA RAYも好きです。作曲面では、リフ、メロディはパッと聴いたときのインパクトは重要視してます。
Jaw:シンガロングできるフレーズも意識してますね。