INTERVIEW
Alphoenix
2015.10.07UPDATE
2015年10月号掲載
Member:Thor(Vo) Shimpei(Gt/Vo) Bitoku(Ba) Yuki(Gt)
Interviewer:荒金 良介
-バンドの結成は今年ですよね?
Shimpei:準備を始めたのは去年の10月くらいです。本当はもっと早く進むと思ったんですけど、楽曲制作が始まると、みんなそれぞれこだわりが出てきて。あと、Bitoku君がHER NAME IN BLOOD、Crystal Lakeのサポートで忙しくて、時間が合わなかったんです。
-今回ようやく正式な音源が出せると?
Thor:ほんとそうですね。積み重ねて溜めたものを出せるなと。
Shimpei:楽曲制作だけならスムーズに進むんですけど、せっかくいいメンバーが集まったから、全員が参加した作品を作りたくて。
-なるほど。まずこのメンバー4人はどのように集まったんですか?
Shimpei:僕とThor君がMYPROOFというメロディック・デスメタル・バンドを長い期間やっていたんです。でもいろんなことがあって、解散という道を選ばなきゃいけなくなりました。Bitoku君、Yuki君は僕らの音楽を気に入ってくれて、Bitoku君は月単位で全部のライヴに通ってくれたこともありました。
-普通にキッズじゃないですか(笑)。
Bitoku:完全にキッズですね、通い過ぎちゃって(笑)。
Shimpei:Yuki君はまだ高校生で、ライヴハウスに出入りしているのをよく見かけてました。
Thor:うん、当時彼は高校1年で、ものすごく顔が広くて。
Shimpei:Yuki君は学校ではなく、外でバンドをやっていて。それで、バンドをやるなら、このメンバーだなと。ただ、僕らも14~15年やっていたバンドを解散させてしまったから、臆病になっていたんです。個人的に何度か会って、"今はどんな感じ?"と様子をうかがってました。Bitoku君は他のバンドもやっているから、二足の草鞋になるけど、掛け持ちどうこう関係なく、新しいバンドをやるためにはBitoku君が必要だなと。Yuki君に対する気持ちも同じですね。よくThor君と話すんですけど......。
Thor:音楽には情熱が大事だなと。
Shimpei:若いころは考えもしなかったし、最初からあるものでしたからね。バンドを続けると、困窮して社会生活を送ることが難しくなっていくんですけど、彼ら(Bitoku、Yuki)は音楽に対する情熱があったので誘いました。
-Bitokuさんから見たMYPROOFの印象は?
Bitoku:かっこいいバンドって説明できないんですよ。ただめちゃくちゃかっこいいから、金もないのにライヴに行きまくって、生活が困窮しました。
Shimpei:ははは、"困窮"という言葉が多いね(笑)。
Bitoku:MYPROOFが終わって、いちファンとしてもShimpeiさんがまた新しくやらないかなと思ってたんですよ。最初はやる気なさそうだったけど、年月が経って、やりたくなったんでしょうね(笑)。
Shimpei:このバンドの根底にMYPROOFの解散があるんです。当時、なぜ解散してしまったんだろうという思いが強くて。1番つらかったのは人間関係ですね。長くやるとメンバーの関係性も変わってくるじゃないですか。結局、なぜ解散したかと言うと、変わったものを元に戻そうという作業をずっとしていたからなんです。昔のような情熱を取り戻せないかなと。それに疲れてしまったんですよ。自分はやりたい気持ちがあるのに、同じようなモチベーションを持てとは言えないですからね。だから、改めて音楽を聴いて鳥肌が立った感覚を大事にしたくて。
-ThorさんはShimpeiさんと同じ気持ちでした?
Thor:MYPROOFが解散して、もう二度とバンドはやらないと思ってました。ほんとに音楽から離れた生活をしてましたからね。でもステージに立つことができないと思ったときにふと寂しくなって。そう思ったときにShimpei君から連絡が来たんです。
-再びバンドをやろうと言い出したのはShimpeiさん?
Shimpei:そうですね。まずThor君に連絡をとりました。今回のシングルに入ってるTrack.1「Rise」はMYPROOFのころに原形があった曲で、とりあえずこれを完成させない?というところからスタートしたんですよ。そのころはまだバンドをやる勇気はなく、ふたりで作ったときにこれはイケるんじゃないかと。その曲を持って、Bitoku君とYuki君に話に行きました。
-「Rise」という曲が出発点になったと。
Thor:久しぶりにふたりでレコーディングしたら、もっとやりたいという欲が出てきましたね。
Shimpei:ふたりで録った曲をそれ以上のものにしてくれるメンバーが周りにいるから、やらない手はないなと。今回はよりバンドらしいサウンドに仕上がりました。