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INTERVIEW

Alphoenix

2015.10.07UPDATE

2015年10月号掲載

Alphoenix

Member:Thor(Vo) Shimpei(Gt/Vo) Bitoku(Ba) Yuki(Gt)

Interviewer:荒金 良介

-音楽的にはMYPROOFの延長線上という認識ですか?

Thor:僕の中では全然違うものというか、逆にMYPROOFでこれはできないですね。延長線上というより、新しいものという印象ですね。

Shimpei:同じ人が曲を書いてるから、MYPROOFと同じ印象を持たれるのは仕方ないかなとは思います。でもTrack.1「Rise」以外の書き下ろした曲は、今のメンバーを想定して作っているので明らかに違いますね。今回入れてないけど、パワー・バラードみたいな曲もあるんですよ。それはBitoku君がいなければ作っていなかったから、これから先はどんどん違いが明確になるかなと。

-Alphoenixはメロデスへのこだわりは強いんですか?

Shimpei:メロデス保存会の会長としては......。

Thor:ははは、いつできたの(笑)? まあ、日本だと、メロデスみたいなバンドは少ないので、そういう遺伝子は残していきたいですね。

Shimpei:そこは根底にあるものなので、ハズせないんですよね。

-みなさんの音楽的なルーツというと?

Thor:IN FLAMESの『Clayman』(2000年リリースの5thアルバム)とKILLSWITCH ENGAGEの『Alive Or Just Breathing』(2002年リリースの2ndアルバム)が2大巨頭なんですよね。その2枚のアルバムが大きいですね。

Shimpei:IN FLAMESの『Colony』(1999年リリースの4thアルバム)も好きだけど、NONEXISTの『Deus Deceptor』(2002年リリースの1stアルバム)も独自の雰囲気のあるアルバムなんですよね。

Thor:かっこいいよね! あれはイケてた。

Shimpei:あと、サウンドで意識するのはDIMENSION ZEROの『He Who Shall Not Bleed』(2007年リリースの3rdアルバム)ですね。あの作品は僕の中でプロデュースされすぎてない、普遍的なロックっぽさのあるメロデス・アルバムなんですよ。メロディの入れ方、曲の短さ、全体のプロダクションがいい意味でラフで、あの作品は理想ですね。トータルのバランスがすごくいい。

-Bitokuさんは?

Bitoku:SENTENCEDの『The Funeral Album』(2005年リリースの8thアルバム)、SOILWORKの『Figure Number Five』(2003年リリースの5thアルバム)、どちらも厳密に言えばメロデスではないんですけど、メロデスを消化したうえで次のステップに進んだサウンドを提示してるんですよ。その意味ですごく影響を受けました。いつ聴いても新鮮に響くんですよね。

-では、今回の音源では自分たちの音楽の原点に立ち返って?

Shimpei:立ち返るという意味ではIN FLAMESの『Colony』かな。あれが原点だけど、メロデスという言葉を意識せずに聴いてましたからね。まあ、今のスタイルに通じるのはIN FLAMESですね。だから、ARCH ENEMYの『Burning Bridges』(1999年リリースの3rdアルバム)とか、あの時代ですね。『Slaughter Of The Soul』とかは......。

-AT THE GATESですか?

Shimpei:ええ、そのあたりはちょっと前の作品(※『Slaughter Of The Soul』は1995年リリースの4thアルバム)なので、あとから掘り下げて聴いたんです。でもIN FLAMES、CHILDREN OF BODOMは絶頂期のころですからね。今では信じられないかもしれないけど、当時は流行ってましたからね。だから、自分たちもイケると思ったのかもしれない(笑)。あのころはそう思わせるくらいメロデスに勢いがあったので。その裏ではAIR JAM系が流行っていたから、ハードコアのUP HOLD、FULLTRAPとか活躍していたじゃないですか。

-懐かしいですね(笑)。

Shimpei:深夜番組でも紹介されていましたし、こういうヴォーカルでもやれるんじゃないかなって。COCOBATもそうですけど、メロディがないヴォーカルでもいいだろうと。まあ、当時ハードコアとデスメタルのヴォーカルの区別もあまりついてなかったので、俺たちもやれるだろうって。まだ高校生ぐらいでしたからね。

-そして、今回は3曲入りの初音源になりますね。

Shimpei:制作してから時間も経ってたので、早く出したいという気持ちが強くて。俺とThorに関しては待ってくれてる人がいるのもわかっていましたし、次の未来に進んだ姿を見せたかったんですよ。今回はメンバー4人がちゃんと入ってることを重視して、なるべくバンドの概要が伝わる音を出そうと。

-概要というのは?

Shimpei:僕とYuki君のデュアル・ギターが入って、彼(Thor)のデス・ヴォイスがあって、僕のクリーン・ヴォイスもたまにあり、Bitoku君のベースもしっかり聴こえるサウンドにしたくて。要はパッと聴いてわかる個性を最初に出したかったんですよ。だから、デモ音源よりも曲の色合いはだいぶ変わりました。