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INTERVIEW

LIV MOON

2015.06.16UPDATE

2015年06月号掲載

LIV MOON

Member:AKANE LIV (Vo) 

Interviewer:荒金 良介

-デビューから5年間、1番変わった部分というと?

舞台をやってると、ずっとセンターにいることはないんですよ。(ケータイの地震速報が鳴る。取材日は5月25日)えっ、久しぶりじゃない? 来ましたね。揺れてますよね? ちょうど2ndアルバム(『GOLDEN MOON』)を出したときも震災の5日後ぐらいが発売日で、いろんなことが全部飛んじゃって。あのときに作ったアルバムをようやく届けられると思い、震災1ヶ月後でまだ余震がある中でライヴをやったんですよ。あのときのファンの方たちのあたたかさは忘れないですね。だから、2ndアルバムの曲を歌うときは、被災地のみなさんのことを必ず思い出します。

-ライヴ自体は中止しなかったんですね?

インストアはすべて中止したんですけど、あのときはやって欲しいというファンの声が多くて。話が逸れました、すいません!

-いえいえ、話を戻しましょうか。

そうそう、ステージの真ん中に立つことは強さが必要で、それは舞台になかった感覚ですね。真ん中で歌うことが苦手でしたから。

-宝塚の舞台まで経験された方が、ライヴのステージ真ん中に立つのは苦手という感覚は少し理解できません。

普段はどちらかと言えば、引っ込み思案なんですよ。子供のときも授業で朗読とか当てられると、声が震えちゃって、真っ赤になってました。だから、自分でもよくこの職種を選んだなと(笑)。今、LIV MOONでステージ真ん中で歌ってるときは引け目を感じないけど、MCになると途端に恥ずかしくなって。

-そこは親近感が湧きます。でもなぜ恥ずかしくなるんですか?

歌の中ですべてを伝えてるつもりなんですよ。4、5分の中でキャラを演じてるつもりなので、MCで話す必要はないんじゃないかと思っちゃって。突然AKANE LIVでMCをすると、ノッキングを起こすんですよ。LIV MOONは自分の中でシアトリカルな世界観で攻めてるから、なるべくMCも入れたくなくて。曲の中で喜怒哀楽を見せてるつもりですからね。ガーッと歌って、"こんにちは!"とMCするのが嫌で。

-他のアーティストもそんな感じだと思いますけどね。

嫌なんですよ(笑)。それは舞台女優をやってるから、ですかね。ステージに立つと、そのときのキャラになりきっちゃうから。

-なるほど。そして今作の話に移りたいんですが、ベスト盤とはいえ、通して聴くと一貫したLIV MOONの濃い世界が打ち出されてますね。ご自分ではどんな感想を持ちました?

重量感がすごいなと思いました。満腹感があるし、メインディッシュが多いアルバムだなと。

-前菜なしといいますか。

ほとんどないですね(笑)。特に思い入れのある曲や好きな曲を入れてるんですよ。その中でもパワーがあるもの......自分が捉えたシンフォニック・メタルの各代表曲を揃えてます。過去作は毎回コンセプトがしっかりしていたから、作品単位では全部がヘヴィにならないように、柔らかな曲や面白い曲も入れてるんですけど、今回はそういうものをハズしてるんですよ。自分の中ではストレートな曲ばかり選んでます。あと、今まで作品を持ってる人でも今回は新曲、リミックスも入ってるので、楽しんでもらえるかなと。シンフォニック・メタルを知らない人、LIV MOONを知らない人にも大きな名刺として渡せる楽曲ばかりですね。全16曲、ちょっとヘヴィ過ぎかなとは思うけど。

-たしかに全曲ステーキみたいな作品です(笑)。

そうなんですよ! でも「溺れる人魚」(Track.9)は自分の中で少しゼリーを入れたつもりなんですけどね。