－今作の中身ですが、Track.1「Forlorn?」はメロディが立った壮大な曲調ですね。先が読めないスリリングな展開も面白く、バンドの空気感が色濃く出てますね。

K-A-Z：1番取っつきやすい曲かもしれないですね。他の2曲がイケイケですからね。「Forlorn?」はドラマチックだし、ギター・キッズが喜ぶぐらいソロの尺も長いし、激しさと静けさの対比もいいし、いろんな要素が混在した曲になってますね。メロディの哀愁度も高いかもしれない。バックの演奏を取り除いたら、バラードでもいけると思う。

－RAMIさんの歌の表情も多彩ですよね。

RAMI：そうですね。ファルセット、シャウトとか難しいんですけど、いろんな表現にトライできたと思います。

YOUTH-K!!!：この曲は長いツーバスをずっと踏み続けなきゃいけないんですね。でもメロディがしっかりしているので、あまり叩き過ぎてもいけない。かなり神経を使いますね。曲は煌びやかだけど、ドラムはかなりハードだから、その対比は聴きどころですね。

K-A-Z：他の2曲に関しては、どこまでエグい空気を出せるかなと。ピッキングのガシガシする音も聴こえるように意識しました。

RAMI：「Cross」は歌いやすいトーンだし、「Outer Dark」はレコーディングでも"怒れ"と言われたので、怒りの感情で歌いました。どちらも「Forlorn?」同様、表現力が問われますね。とにかくハイトーンが大変でした。

K-A-Z：そこが売りだからね（笑）。

RAMI：今までにない曲の連続なので、ライヴで頑張らなきゃいけないですね。

－あと、冒頭でも軽く触れましたが、歌詞もとてもいいですね。女性じゃないと書けないような表現も多いなと。

RAMI：私はハッピーエンドが好きで、耳だけじゃなく、心の奥底に届くような歌詞を書きたいといつも思ってるんですよ。リスナーが歌詞を読んだときに考えを巡らせて欲しくて。いろんな生活に当てはめてもらって、いい人生を歩んでもらえたらなと。祈りを込めて歌詞を書きました。

－とはいえ、かなり生々しいですよね。

RAMI：「Outer Dark」と「Cross」はそうかもしれないですね。

－特に「Outer Dark」の"違う躰（からだ）なら愛されていた？ 今の躰（からだ）では愛されない"という歌詞はすごいですね。

RAMI：自分の病気と向き合うのに、同じ病気を患った方の話を聞いたりして、その方と自分の人生が被る瞬間もあって。差別や偏見を受けたときの心情を聞くと、健康でも健康じゃなくても愛されたいという気持ちは一緒ですからね。病気になった身体でも、その身体を抱えて生きていかなければいけないんだよって。「Cross」は生きるためにどういう人生を歩めばいいのか、それを身体のあらゆるパーツを歌詞に用いてストーリー風に書きました。

－痛みも描きながら、生きる喜びを表現した歌詞内容が刺さりました。

RAMI：ほんと病気にならなかったら、気づけなかったことですね。生きていたら、どんなことでも乗り越えていけるし、いろんな出会いもある。私はこうしてRaglaiaのメンバーと出会えたし、みんなにもそういう出会いはあるだろうし、生きるって大事なことですからね。