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INTERVIEW

NOTHING MORE

2015.02.13UPDATE

2015年02月号掲載

NOTHING MORE

Member:Jonny Hawkins (Lead Vo)

Interviewer:米沢 彰

-あなた方のサウンドからはTRAPTやPAPA -ROACHといった2000年代にシーンに影響を与えたバンドたちの空気感が感じられます。実際に影響を受けたと言えるアーティストを挙げていただけますか?

そうだなあ......とにかくすごくたくさんいるよ。様々な音楽の美しさに目覚めて以来、本当にたくさんの音楽を吸収してきたからね。勉強するかのように、新しいスキルを研究してきたんだ。中でも影響が大きかったのは、範囲としてはTOOLから......うちのギタリストはMETALLICAを聴いて育って、彼らの音楽を学んできたし、他にもエレクトロニックなもの、例えばIMOGEN HEAP なんかからも影響を受けているんだ。あとはKORN、DEFTONES、......今挙げたのはほんのわずかな例で、本当にたくさんいるから、誰とか特定するのは難しいよ。あ、あとふたつくらい挙げておくよ。EMERY とBLINDSIDE だね。彼らの影響も大きかったよ。

-今作の制作にあたって、プロデューサーやディレクターは起用されなかったのでしょうか?

俺と、Will Hoffmannという男の共同プロデュースなんだ。彼は俺たちのマネージャーのひとりでもある。でも、レコーディングのときに一緒に自宅にいたやつらもいろいろ手伝ってくれたよ。だからプロデューサーというよりはグループでの成果って感じだね。俺と彼は全体のガイドラインを監督した程度かな。

-ヴォーカル・ワークを中心に全体のサウンドが素晴らしくまとまっていて、本当に雰囲気のある音源に仕上がっていますね。作品を作る上で、意識したことや意図していたことを教えていただけますか?

特に意図した考えはなかったような気がするな。頭の中でこんな感じになるだろうという確信はあったけど。他の3人がレコーディングしたあとに俺がひとり残ってその録音物を吟味するわけだけど、その中で一定のフィーリングを感じたものをまとめていったんだ。基準としては聴いていて背筋が震えたもの、感情が昂ぶって涙目になったりとか、何らかの形で心を動かされたもの。それについていったんだ。自然な流れだったから、計画的というよりも結果としてこうなった感じだね。

-全体をまとめたのがあなたの感性だったのかも知れませんね。

そうだね。無理に特定の方向に向かせるんじゃなくて、感情のおもむくところを大切にしたと思うよ。でも、主張の強いものと、細かい感性を組み合わせたような感じかな。

-SEも含めて全17曲と最近のシーンのリリースの傾向に反して豊富な曲数となっていますね。どういった流れで17曲も収録することになったのでしょうか?

最初は曲のアイディアが50~60曲あったんだ。まあ完全な曲ではなくて、長年温めてきた断片が多かったんだけど、それを何とか絞り込んで、20曲ぐらいにしたんだ。それをさらに絞り込んだわけだけど、17曲くらいになったときに、これ以上削ることができなくなった。大切すぎたり、意味がありすぎたりしてね。当時はまだレーベルに所属していなかったから、何ならできて何ならできないかを判断するパラメーターがなかったんだ。で、俺たちはこのくらい欲しいし、聴き手がもっと聴きたくなるようなアルバムにするにはこうするのが1番いいって話になった。没頭してもらえるようにね。削る理由がないなら、このままいこうって。それが1番自分たちもしっくりきたんだ。

-バンド名である"NOTHING MORE"は"もうこれ以上音楽的要素はあり得ない=究極のサウンドの広さ"を意味しているのではないかと思いました。そういった見方についてあなたはどう思いますか?

(笑)興味深い意見だね。そういう解釈好きだな(笑)。このバンド名にした理由のひとつは、この名前を聞いた人の想像力に委ねることができる名前だからってことなんだ。実際いろんな解釈を聞いているし、ひとつの意味に縛られない、自由なのはいいことだって思う。でももともとの意図は......子供のころからいろんなバンドを見てきて、自分たちが恵まれていることに気づかないバンドがあまりにも多いことに気づいたんだ。沢山の人たちを感動させて、好きなことを仕事にできているのにね。それを認識している謙虚な人たちも中にはいて、ファンたちへ感謝の気持ちを見せてくれることもある。俺たちはそっちに心から共感するんだ。いつか音楽やツアーみたいに大好きなことで食っていけるようになっても、俺たちはそういう人たちみたいに、愛することをやっている人間以上の何者でもない"Nothing More"だってことを忘れないようにしたい。ロック・スター的なメンタリティは俺たちらしくないんだ。俺たちのやっていることを魔法のように感じてくれる人たちが出てきたら、それは単に俺たちが、大好きなことを熱心にやっているだけだってことを憶えていたいね。それ以上のことじゃない"Nothing More"なんだ。

-初来日に向けての意気込みをお願いします。また、最後に、日本のファンへのメッセージをお願い致します。

もう、楽しみなんてもんじゃないよ。ずっと日本に行きたいと思っていたんだから!日本行きの話が来たときは本当に驚いたし、嬉しかったよ。言葉が見つからないくらい。とにかく全員本当に楽しみにしているんだ。もっと長くいられればもっといいけど、また日本に行けるきっかけになるといいね。パフォーマンスに興味を持ってくれている人がいたら、心しておいてくれ!110%力を出した、エネルギー満載のショーをやるよ!みんなでクレイジーになろう!

Jamie Roberts(Eleven Seven Music広報担当副社長):ひとつ付け加えさせてね。さっきレーベルのスタッフとの話が出ていたけど、私も彼らのライヴを契約前に観たひとりなのよ。どれだけスペシャルなバンドなのか、すぐに分かったわ。パフォーマンスの裏にあるものが感じ取られたのよ。そのあとアルバムを聴いて、どれだけ丹精こめて作られたものかが分かって、みんないっぺんでファンになったの。うちのレーベルのアルバムを毎日聴くかと訊かれてもなかなかイエスとは言えないけど(笑)、彼らのはかなりしょっちゅう聴くのよ。一緒に仕事をしていることを誇りに思っているわ。彼らは仕事に誇りを持っているし、私たちも一緒にやれて光栄に思っているのよ。アルバムもクオリティが高いし、ライヴも私が今まで観てきた中でも最高の部類に入るわ。私たちにとって彼らとの仕事は単なるビジネスじゃない、愛なのよ。大好きなバンドだわ。こんなこと、このバンドについてしか言わないわよ(笑)!