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INTERVIEW

KVELERTAK

2013.10.02UPDATE

KVELERTAK

Member:Erlend Hjelvik (Vo) Vidar Landa (Gt)

Interviewer:荒金 良介

-トリプル・ギター編成もこのバンドの武器になってますよね。昨日のライヴを観て、Bjarteさんがフィンガー・ピッキングでパーカッシヴな音を鳴らしていたので、とても興味深かったです。3本のギターの絡みはどういう風に考えていますか?

Vidal:曲作りはギタリスト3人でやっているんだ。だから、3人のレイヤーを考えながら、楽曲を制作している。僕はリズム・ギター、MaciekとBjarteはリード寄りのギターを弾いてる。Bjarteに関しては20歳を超えてからエレキ・ギターを持ったんだ。彼はもともとアコースティック・ギターに慣れ親しんでいたから、ピックを持って弾くよりも、フィンガー・ピッキングの方がしっくり来るみたいでね。この3人が混ざり合うことで、僕ららしいサウンドになってるんじゃないかな。

-曲作りはジャムで作るんですか?

Vidal:大本のフレーズはBjarteが作っているんだ。それを3人で一緒に広げていく感じだね。「Nekrokosmos」もすごく綿密に練り上げて作っていった。

Erlend:ヴォーカルに関しては、曲のベーシックな部分ができた後に乗せるんだ。そのときにBjarteがヴォーカルのディレクションをする場合もあるし、特にそれがないときは僕が書いた歌詞を元に自分でヴォーカルを付けていく形だね。

-Bjarteさんの音楽ルーツはメンバー内でも特にクラシック・ロックに傾倒しているようですね。FLEETWOOD MAC、THIN LIZZY、Marvin Gaye、パワー・ポップも好きみたいで。

Vidal:メンバーそれぞれ音楽的なバックグラウンドが違うから、みんなが満足できる曲作りを目指しているんだ。

Erlend:僕は最初もっとヘヴィな方向にこのバンドを持っていきたかったんだけど、途中で諦めたんだ。無駄な努力だとわかったからね(笑)。

Vidal:僕らはキャッチーな要素のある音楽もダサいと思わないし、恥だとも思わない。自分たちがプレイして心底楽しめるものを表現したいんだ。

-なるほど。そして、今回あなた方の2ndアルバム『Meir』が初めて日本盤としてリリースされました。そのブックレット内に前作1stアルバムの続編的なサウンドで作ったと書いてましたが、なぜそうしようと思ったんですか?

Erlend:2ndアルバムは、1stアルバムから流れを自然に追求したものなんだ。1stアルバムのときも多様性はあったけど、今回はさらにそれを発展させる形になった。前作の時点でヘヴィとキャッチーな要素があったから、そこもさらに際立っているんじゃないかな。

Vidal:今回は前作と同じレシピを使っているかもしれないけど、このアルバムの方はもっとロックな作風にシフトしたと思う。サウンド面では同じプロデューサー(CONVERGEのKurt)、同じアートワーク(BARONESSのJohn)を使っているから、続編的なニュアンスは大きいと思う。ただ、歌詞は前作と今作ではだいぶ変化しているよ。

-今作は"終末感"がテーマになってますよね?

Erlend:すべてが"終末感"について歌っているものではないんだ。曲の中には請求書の支払いを忘れて、ツアーに出ちゃったみたいな普段の日常を綴ったものもあるからね。でも確かに「Nekrokosmos」ではアンチ・クライストが宇宙からやって来て、地球を破壊するみたいな内容もある。なぜそういうテーマになるかと言うと、この手のヘヴィな音楽と邪悪な歌詞は相性がいいし、自分でいいと思えるものを題材にしているんだ。

-そういう意味では前作と比べて、歌詞のテーマ性は広がっているんですね。

Erlend:そうだね。1stアルバムの頃は他人がそれほど熱心に歌詞に注目するとは思わなくてね。だから、ちょうど古代のスカンジナビアに関する本を読んでいたから、それに影響を受けて書いた歌詞が多いんだ。内容的にも僕らの音楽に合うと思ったしね。今回は前回と同じアプローチをするのもつまらないし、違うことについて書いてみたんだ。

-余談になりますが、シンガポールのライヴ中に外へ出てしまったというエピソードを記事で読んだのですが、それは本当なんですか?

Vidal:ああ、本当だよ。オーストラリアからノルウェーに帰る途中に1日空いたから、シンガポールの100人も入らないような小さいライヴハウスでライヴをやったんだ。とにかく会場内が暑くて、楽器もワイヤレスだったから、最後の曲で外に出ちゃったんだ。そうしたら観客も付いて来て、交通機関がストップしちゃってね。

Erlend:隣のレストランのお客も見ていたよ。

Vidal:ドラムだけは動くことができないから、1人で残っていたけどね(笑)。でも外に出てもめちゃくちゃ暑かったから、あまり変わらなかったよ。