－ほんとにこれまでの聴き心地とは全く違う3曲ですね。

Taka：気持ちいいですよね。サラッとしてるけど、何度も聴けるような感触もあるし、そこは僕も気に入ってます。

－ある意味、ONE OK ROCKの本質や核がより前に出てきたような印象も受けました。

Taka：ジャンルレスという意味では、その辺にもチャレンジできてるかもしれない。単純に音楽が好きで、音楽に救われて、音楽に学びながら、日々生活してますからね。特に最近は僕の好きな音楽＝ロックではなくて、自分の生き方自体がロックというジャンルとして存在している気がするんですよ。

－ほう。

Taka：バンドとして楽しんで音楽をやれているし、それと同時に環境も整ってきて、自分たちの作りたい音楽を100％作れる状況にもなっているし。今、人生でものすごく楽しい時期を過ごせているんですよ。だからこそ、自分たちが音楽を楽しんでいる気持ちを、曲やライヴでももっと表現していかなきゃいけないと思う。この時代の人間が世の中を動かしていかなきゃいけないから……そう考えると、みんなからもらった楽しさを音楽に還元して、一生懸命やることが大事だなって。

－そうなんですね。作品の話に戻しますが、収録された全3曲すべてにストリングスやピアノが入ってることも大きいと思うんですが、全編を通して物語性もありますよね。

Taka：その壮大さみたいなものは、横浜アリーナのライヴで見つけた結果の音だと思うんですよ。あの横浜アリーナのライヴって、あれだけ大きな会場だったにも関わらず、まだライヴハウスっぽいライヴをやっていたと思うから。もうちょっと違う視点で曲を書きたくなったんですよ。自分たちは小さいところだけじゃなく、大きな場所でもライヴをやっていきたいので、いろんな可能性を秘めた音楽を作りたくて。自分たちの曲をいろんな人が聴くきっかけを作ることも大事だと思うんです。

Toru：聴く人に素直に届いてくれたら、嬉しいですね。そういう意味では、本当に次に進むためのシングルでもあるんじゃないかな。

－わかりました。今回のレコ発ツアーはライヴハウス中心になるんですね。シングルにしては、結構ガッツリ回りますが。

Taka：最近行けてないところもあったので、そういう場所も回ろうと思ったんです。今後もツアー1本1本を大事にしたいので、今回のシングルを持って、バンドの現段階の世界観をしっかり表現できればなと。

－今作の曲がライヴのセット・リストに入ると、雰囲気もかなり変わりそうですね。

Taka：多分いままでとは違うツアーになると思います。シングル自体もリード曲は1曲だけど、今回のツアーのメインはこの3曲だと考えているので、また新しいONE OK ROCKを感じてもらえるんじゃないかな。

－3曲目「Notes ‘n’ Words」もライヴで聴いてみたくて。

Taka：高橋優から誕生日プレゼントにアコースティック・ギターをもらったんですよ。それがすごく嬉しくて、どうしても使いたかったんですよね。で、次のツアーで使えるようにアコギの曲を作ってみました。

－この曲を聴いて、個人的にSKID ROWの「I Remenber You」を思い出しました。

Taka：へぇー。ちょっとカントリーというか、アメリカンな曲を作りたかったんですよ。さらっとしたシンプルな曲もいいんじゃないかと思って。この曲もライヴでやるのが楽しみですね。