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INTERVIEW

PENNYWISE

2012.05.02UPDATE

2012年05月号掲載

PENNYWISE

Member:Zoli Téglás (Vo)

Interviewer:山本 真由

-ソングライティングは、Fletcherが中心となって行っているのですか?あなたも作曲や作詞に積極的に参加されているのですか?

ほとんどはFletcherとRandyだよ。俺は新メンバーだからあまり手を加えられないんだけど、Randyはすばらしいソングライターだし、信頼しているよ。Randyのアイディアはこのアルバムに多く加えられているよ。

-本作に収録されている楽曲は、高音に伸びのあるあなたのヴォーカルが非常に良くマッチしていると感じました。実際に歌ってみての感想はいかがですか?

やっぱり未だに難しいね。ライヴではあのハイは出ない。レコーディングとライヴで歌うのは全く違うからね。自分が思ってたよりも高い声が出ているときもあったけど、すごく難しいよ。

-タイトル・トラックの「All Or Nothing」とリード・シングル「Let Us Hear Your Voice」は既にバンドのオフィシャル・サイトで発表されていますが、ファンからはどんなリアクションがありましたか?

ファンからはポジティヴな反応ばかりだよ。彼らもやっぱり不安はあったと思うし、違うバンドになってしまうのではないかと思っていた子もいると思う。でも実際に聴いてもらったときに安心してもらえたと思うし、ポジティヴな反応を沢山もらえたよ。

-また、本作は古巣Epitaph Recordsからのリリースとなりますが、レーベル・オーナーのBrett Gurewitzは本作に対してどのように評価していますか?

このアルバムを手に入れたときから、車のBGMになっているらしいよ。すごく気に入っているみたいだ。

-私の個人的なお気に入りの曲は、シンプルでストレートなコーラスが印象的なTrack.9「We Have It All」です。この楽曲を始め、本作はライヴでファンがシンガロングしやすい楽曲が多いですね。今後ライヴでは新曲を中心にプレイする予定ですか?

もちろんやりたいよ!全ての曲をプレイしたいし、自分の声でやっぱり披露したいからな。記念すべきアルバムだしな。

-日本盤にはボーナス・トラックとして「We Are The Fallen」が収録されていますが、これはどのように選ばれたのでしょうか?

PENNYWISEは日本にあまり行っていないし、ボーナス・トラック用に曲が必要だっていうのも知っていた。特に日本の津波があったときにこの曲作りしていた時もあって日本への思い入れはすごいあるんだよね。日本は本当に素晴らしい国で、努力していて、俺は尊敬しているよ。

-昨年はPUNKSPRINGで来日の予定でしたが、震災の影響で開催中止となってしまいましたね。今年は同郷の先輩であるDESCENDENTSが出演しましたが、今後PENNYWISEの来日の予定はあるのでしょうか?

出来れば8月にフェスティバルに出演するつもりだよ。

-PENNYWISEもIGNITEもポリティカルな主張がはっきりとしたバンドですが、あなた自身、国境なき医師団や環境団体などのNPOの活動をサポートされていますね。最新のグループ写真でもシー・シェパードのTシャツを着ていますが、あなた自身は捕鯨と日本との関係についてどのような意見をお持ちですか?

アメリカでは牛も豚もいろんな動物を殺す。しかし肉を食べることを支持しない人もたくさんいる。俺はこの自然から野生の動物の命を奪うことには賛成できないんだ。特にそれが寿司のためだと思うとすごく理解しがたい。俺は肉も食べないし魚なんて25年は食べてない。俺の仲良いヤツが映画『The Cove』(09年に公開されたドキュメンタリー映画。“捕鯨発祥の地”とされている和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に描いた作品)を制作したんだけど、俺も似たようなことをしていて、ペリカンの救助活動をしているんだ。イルカも殺すのは反対だ。イルカの肉は水銀がたくさんはいっていて、子どもたちにとっては毒なんだよ。さすがに全世界が肉食じゃなくなるなんて思ってはいないけど、やっぱり自分で育てている動物を殺すのと自然の動物を殺すのは間違っていると思う。泥棒と同じだよ。自分の利益のために、自然の動物の命を奪っている。日本人がそのことについて、外国人にとやかく言われたくないっていうのはすごく分かるし、日本はアメリカを支えている国だから特にね。しかし文化かと思いきや、実際はそうではなくて全て利益のためなんだよね。だから俺個人は捕鯨については反対だ。でも俺は日本人のことは変わらず大好きだし、文化も尊重している。俺はただ違法な捕鯨を止めたいだけなんだ。確かにシー・シェパードにはテロリストと変わらないことをしている人もいるし、逮捕者もいるよね。俺は98年からシー・シェパードで活動しているけど、やっぱり人を傷つけちゃいけない。でも自分の信じているものに対して立ち上がることは間違っちゃいない。俺はイルカを刺殺したり、捕鯨したり、魚を殺すのは許せないんだ。これは一生変わらないよ。