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INTERVIEW

THE SUMMER SET

2011.08.10UPDATE

THE SUMMER SET

Member:Brian Dales(Vo) John Gomez(Gt) 
Josh Montgomery(Gt)  Stephen Gomez(Ba) Jess Bowen(Dr)

Interviewer:ムラオカ

-アルバム・タイトルですが『Everything's Fine』にはどのような意味があるのでしょうか?

Josh:レコードが完成するまでは全然"Everything's Fine(すべてが素晴らしい)"じゃなかったけどね(笑)。ある意味このタイトルはちょっと皮肉なんだよね。僕らのまだ若い年齢で、分からないことだらけで、人生経験を詰めてない段階では全然大丈夫って思えないことがいっぱいあるんだけど、良いこと悪いこと、その中間のこと、いろいろなことがあるけれど、最後は笑ってしまえばいいじゃんっていう意味合いを込めて『Everything's Fine』というタイトルにしたんだ。

-あなたがたは以前自分たちの音楽を"posi-rock(positive pop rock)"と語っていますが、今作の歌詞の内容もポジティヴなものが多いのでしょうか?

Stephen:そういうことを言っていた時期もあったね(笑)。

John:だからといって今ネガティヴになっているわけじゃないけどね。そうじゃなくて割と正直な気持ちを前面に出していくというように変わっていったかな。さっきの話じゃないけど、生きていく中では良いことばかりではない。悪いことや悲しいことも曲にしてしまうけれども、曲にできるってことは逆に前向きな気持ちがなければできないわけで、そのすべてを曲にして、最終的にアルバム・タイトルである"Everything's Fine(すべてが素晴らしい)"というところに変わってきているんじゃないかな。"POSITIVE"よりは"HONEST"になってるんだと思うよ。

-特に思い入れのある歌詞となった曲をピックアップして説明してもらえないでしょうか?

Stephen:僕は「When We Were Young」だね。うまくいかなかった恋愛の曲について歌っているというノスタルジックでメランコリックな内容の歌詞になっているんだ。

Josh:「Thick As Thieves」だね。歌詞に対する個人的な思い入れというより、バンド全員が共感できるようなフィーリングを持った歌詞を書き上げることができたことがね。その根幹となるストーリーを考えてた時のみんなの一体感みたいなものが凄く思い出深くて好きな歌詞だね。

Jess:アルバム最後の曲なんだけど、「Don't Let Me Go」ね。歌詞の内容としては、ツアーに出てい時間が長くてたまに地元に戻ると、変わってしまったのは周りなんだろうか、自分なんだろうか......って違和感を感じることがあって、そういう内容の歌詞だから凄く実感がこもっていてお気に入りなの。

John:「About A Girl」だけど、一言でいうとこの曲の歌詞は告白ソングなんだ。その女の子と一緒にいるだけで、世界中の時間が止まっているような感覚になるってことを書いている曲なんだ。

Brian:僕は「Mannequin」って曲なんだけど、これは凄く個人的な内容なんだ。アルバム全部の曲が僕たちがここ2年間くらいで経験してきた良いこと、悪いこと、それから苦悩とか、そういうことを踏まえているから、凄くパーソナルな内容なんだ。曲調的にも僕たちが今までやってきた中で最もへヴィなロック・ソングだと思うんだけど、歌詞の内容は、僕が付き合っていた女の子と、ツアーなんかで忙しくしててかまってあげられなくて別れてしまう、それから少し経って気が付いたら、僕の親しい友達と付き合ってたんだ。そういった複雑な関係のことを歌っているものなんだ。なぜか分からないけど、その女の子は自分らしさでは満足できなくて、派手に着飾ることで悦に入っている姿を見て、"君はマネキンだよ"って歌っている曲なんだ。

-アルバム・ジャケットは少し大人な感じになりましたね?また壁面に書いてあるマークはなんでしょうか?

Stephen:カップルが立っているのを象徴しているのは、そのカップルが経験しているであろう良いこと、悪いこと......言ってみれば明暗の世界を表しているんだ。壁面には悲しそうなマークがあるよね。幸せそうな様子のカップルだけど、実は二人にも悲しいこともあるんだよっていうことを仄めかしているデザインなんだ。

-前作のエレクトロ・テイストとポップ・パンク・テイストが若干引っ込み、アコースティックでロックな感触を強めたと感じたのですがいかがでしょうか?

Stephen:ナチュラルな音を出したかったんだよね。生々しい音というか、要するにコンピューター・サウンドにはしたくなかったんだ。さっき話したように歌詞が正直でリアルなんで、サウンド的にもそういうものであった方がマッチするなと思ったんだ。

Josh:ミュージシャンシップも多少上がったから、そういう作品になったんだ。

Brian:だからといって決して薄っぺらいサウンドにはなっていないと思うよ。音作りにも凝っていて、楽器も持ち込んで使っているし、そういった実験をする余地が今回のアルバムにはあって、何に対してもとりあえずはイエスって言ってやってみようというメンタリティでいたんだ。サウンドは楽しい部分も残っていると思うよ。

-サウンドがナチュラルになったことでエレクトロや曲の勢いより、メロディに焦点を当てたんじゃないかなと思いました。

Brian:ファースト・アルバムの時も決してそれをないがしろにしていたわけじゃないけど、今作では曲作りに凄くゆっくりと仕上げることができたから、アコースティックとヴォーカルとメロディにフォーカスを絞ってもの凄く練ることができたんだ。

-あなた方自身、今作で変化、成長した点はどこにあると思いますか?

Brian:ファンの子たちが聴いてすぐに、僕たちの成長を分かってくれると嬉しい。それに気付いてくれたら、ファンの子たちも一緒に成長していってくれると嬉しいな。

Stephen:ミュージシャンっていうのはそういうもんだよね。同じアルバムを2枚も出したくないしね。

Josh:変わっちゃったからっていって、ついて来れないって思う人がいるかもしれないけど、同じ場所に留まっているのって逆におかしいと思うんだ。だからぜひ僕たちと一緒に成長していって欲しいな。

-最後にメッセージをお願いします。

Brian:日本で最高の経験をさせてもらってるし、近いうちにまた戻って来れたらいいなと思ってるよ。8月にリリースされる新作は本当に僕たちの今の正直な気持ちを綴った作品だから、ぜひ楽しんでもらえたら嬉しいなって思う。

John:この作品を聴いてもらって、君たちも一緒になって僕たちの人生経験を味わって僕たちの仲間になってくれたら嬉しいなって思っているよ。


THE SUMMER SET / KIDS IN GLASS HOUSES 特別号配布中!(2011年8月末まで)